ORIVAが魅せるヴォーカル表現の可能性

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はORIVAをご紹介します。

多面性を持った二人のコラボ

新世代のアーティストは新しい服に着替えるように、ヴォーカル表現を楽しんでいるのではないだろうか。新鋭ラッパー・ORIVAもそんなアーティストの一人だ。

国内外のプレイリストでピックアップされている1996年生まれラッパー・ORIVA。今年は積極的なコラボリリースを続けており、作曲家・Hajime Uchiyama、トラックメイカー・KOTARO SAITOといった作家陣やR&Bシンガー・VivaOlaなどのシンガーも名を連ねている。

その中で、唯一自らと同じ“ラッパー”を迎えたのがRAqとのコラボ曲「Red」。様々なヴォーカル表現を持った二人は、“何者かになりたい”という若者の強迫観念とそれを取り巻く社会へのメッセージをこの曲に込めた。<俺は俺でいたいよ>という叫びのようなリリックはオートチューンと合わさることでヒリヒリとした思いを描し、<お前は誰で価値は何?>からの冷静さを感じる声が、それと対比となって二面性を生み出し、強迫観念を表現するために効果的に働いている。

今回はコラボを生かした表現力をみせたORIVAだが、時には歌やラップの仕方まで変えてしまう。様々な表情を見せる彼の作品と聴き比べながら楽しんでみて欲しい。

ORIVA

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