ミステリアスなmizunotabibitoに誘われる

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はmizunotabibitoをご紹介します。

怪しく楽しい出会いを

好奇心は猫をも殺すと言うけれど、彼らを追って行った先には何があるのだろう。
11月24日にリリースしたシングル『文宝 ‐bunpa‐』で突如シーンに姿を現したmizunotabibitoのことを、もっと知りたい。

開示されている彼らのプロフィールから分かるのは、「2021年に活動を開始」したこと、「ラッパー、シンガー、ビートメイカーなどから形成されている」こと、「音楽に紐づく追体験を追求すべく、ジャンルの垣根を超えてサンプリングされたアクセントあるサウンドを開く」こと。
確かに民族音楽的なクラシックかつ怪しい魅力を漂わせるこの『文宝 ‐bunpa‐』を聞いていると、たとえば幼少期に見た盆踊りだとか、そんな深い記憶が呼び起こされる。
一転、詩で歌われるのは現代の東京を謳歌する日常のこと。そのアンバランスさにはつい口角が上がる。
また、幾多にも重なった様々な音は一つひとつに遊び心が感じられ、そのレイヤーの層の向こうに見え隠れする彼らの本質を知りたくなってしまう。

歌声の心地良さに紛れてスルーしかけていたが、そもそも「文宝」とは何なのか?
『文宝 ‐bunpa‐』を聞き終えて、手の中に残るのは謎ばかり。
でもここには、未知との遭遇を前にした確かな高揚感がある。

mizunotabibito

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