ボーダーを越えていくAtomic stooges

Review

文: DIGLE編集部 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はAtomic stoogesをご紹介します。

超越したスケールを魅せて

さまざまな芸術や表現は、人間から生まれるものである以上、作者の経験や心象、作られた場所の空気や景色、そういったものの影響を受けずには成り立たない。
それゆえに「自国のもの」「外国のもの」というジャンル分けが行われることも少なくないが、時折、その壁を軽やかに飛び越えてしまう人や作品が存在する。
Atomic stoogesは、2013年より大阪を拠点に活動しながら、海外でのカセットリリース、FUJI ROCK FESTIVAL’15、SXSW2016と立て続けに世界規模のフェスの選出アーティストとなるなど、ボーダーレスな音楽を届けている。

2023年、3ヶ月連続リリースの第3弾としてリリースされた『Got till it’s gone』は、まさにそのスケール感を実感できる1曲だ。儀式や祭りといった重厚な空気を演出するイントロから高揚を煽り、サーフ、サイケ、ブルース、ガレージ・ロックと音楽的な広がりを存分に知らしめながら、開放感溢れるサビへと飛び込んでいく。
それは言葉や土地的なルーツを超えて、音楽が魅せるスケール/景色を鮮やかに描き出す。

日々の暮らしで目にする景色とは違う、未知の場所を訪れるときのような、知らない文化と出会うときのような高鳴りとともにAtomic stoogesの音楽の世界へと連れ出してくれる彼ら。クールに枠組みを飛び越えていく3人から目が離せない。

Atomic stooges

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