nenneがじっくりと見つめる「あいだ」

Review
BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はnenneをご紹介します。

まろやかな視点をもって

私たちを取り囲むさまざまなこと、例えば景色や、時間や、誰かの気持ち。そういったものには、極端な答えだけではなく、グラデーションの中にしか浮かばないうつくしさがあるはずだ。
nenneは、「あいだ」に宿るものを見極めて、音楽に映し出す。

2人組フォークトロニカ・デュオ、nenneが約4年をかけて作り上げたという8曲入りの1stアルバム『aida』。そのタイトルが象徴するように、「ひかりのはざま」「心と心の間」「夜のはざま」「あれから今日までの間」といった「あいだ」をテーマとしたコンセプトアルバムになっている。
アコースティックギターの柔らかな音色と、ひんやりとした心地良さを纏った歌声が溶け合い、まろやかな広がりを持つnenneの音。シンプルな作りだからこそ言葉と音がより深く響き、さまざまな形で描かれる「あいだ」へとじっくり思いを馳せることができる。歌の余韻や浮かぶ情景にゆっくり浸れる余白を与えるようなインスト楽曲も収録されており、まさに慌ただしい日々にゆるやかな「あいだ」を作り出してくれる作品だ。

明確なひとつの着地点だけを求めて、その狭間に宿るものを忘れてはいないだろうか。暮らしの中で見逃してしまったかもしれない何かを取りに戻るように、素直な気持ちで身を任せたいアルバムだ。

nenne

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