美学を掛け合わせた、CLVTZのリリック

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はCLVTZをご紹介します。

ただ言葉にして終わらない

ダンス教室を開いている母親の影響を受け、幼い頃からHIP HOPに親しんで育った和歌山県出身のラッパー、CLVTZ。高校卒業後は大阪の大学へ進学し、夜の駅前でラップしている集団の仲間に加わる形で自身のキャリアをスタートさせた。

CLVTZの大きな特徴は、リリックに強いこだわりを持っている点だろう。基本的には、小説や映画といった創作物をインプットし、共感や納得ができるか再考したうえで歌詞に落としこんでいく。その際に、表現したい思考や思想を言葉にするだけでなく、リスニング時に心地よく聴こえるグルーヴ感を保つことも忘れない。CLVTZのリリックは、いくつもの美学を掛け合わせることによって、生み出されているのだ。

先日配信が開始された『MOON RIVER』は、彼にとって3作目となるEP。夜の海辺での密会を歌った「mermaid」を含む、落ち着いたビートの4曲が収録されている。大切な人との別れを想うことで、いま横にいる人を大事にしていこうと思える1枚だ。

CLVTZ

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