CANDY FACTORYが奮い立たせる気持ち

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はCANDY FACTORYをご紹介します。

暗闇に射す光を

お菓子たちが暮らす幸せな町が破滅に向かうことを救うべく立ち上がったひとつの命……。
そんな壮大なテーマを背負って活動しているCANDY FACTORYの最新シングル『F-4』は、決して諦めない人々の背中を力強く押すパワフルな楽曲だ。

攻撃的なギターフレーズやスラップを多用したベース、ドラマチックさを感じさせる激しいピアノなど、シリアスなムードに満ちたこの曲。
歌詞やアートワークも退廃した世界をテーマとしたものでありながら、歌の中には「正義」や「笑顔」といった光を感じさせる言葉も散りばめられており、なにより曲の終わりには《誰より自分を許していて》といった祈りのようなフレーズが出現する。
それを歌い上げる中性的で媚びない声は、ReolAdoといった新時代のシンガーたちを彷彿とさせ、リスナーを奮い立たせるような力を持っている。
ただ重々しいだけではなく、一抹の希望を孕んだ風が吹き抜けていく明るさも感じられ、苦しいときにこそ聞きたい一曲だ。

これまでのリリース『森の人』『Magic Our』とはまた異なる切り口、空気感の楽曲で、CANDY FACTORYが描くストーリーは少しずつ進んでいることが分かる。
この先どのような想いが届けられるのか、物語の続きを待つような高揚で、次作のリリースを楽しみにしたい。


CANDY FACTORY

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