リコ(ヤユヨ)がAmyとして果たした役割

Review

文: DIGLE編集部 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はリコ(ヤユヨ)をご紹介します。

リアルな若者を描く

2019年の結成から、駆け抜けるように様々な経験を重ねながら成長してきたヤユヨ。昨年は、映画『スパゲティコード・ラブ』劇中に登場するシンガーAmyをVo/gt.のリコが演じ、挿入歌「Candy」を書き下ろした。

『スパゲティコード・ラブ』は、満島ひかりが参加するMONDO GROSSO「ラビリンス」のMVで注目を浴びた映像クリエイター・丸山健志の初長編映画。「スパゲティコード」とは“解読困難なほど複雑に絡み合ったプログラミングコード”の意味で、東京でもがく13人の若者たちの日常が複雑に絡み合っていく様を追った群像劇だ。

そこで歌われる「Candy」は、作中に登場するアーティスト・Amyによる失恋ソング。忘れられない好きな気持ちと前へ歩み出したい気持ち、思い出と後悔、いろんな想いが複雑に絡み合った感情を描いている。そんな“絡みあう”という点で作品のストーリーとリンクしているとも読めるところも面白いのだが、挿入歌として優しくも力強いリコの歌声が作中で果たした役割はとても大きいと思う。彼女の真っ直ぐに刺さる声が生むリアルさと共感性は、作中で描かれる若者たち、東京という街のリアルな表現ともリンクしているように感じた。ソングライターとしても、シンガーとしても、才能を感じさせる彼女にしか歌えない楽曲だ。

3月9日にリリースされたヤユヨの1stフルアルバム『日々爛漫』では、「キャンディ(飴ちゃんver.)」としてバンドバージョンが収録されている。こちらも合わせて、楽しんでみてほしい。

QUMO

SNSで記事をシェア

SNSフォローで
最新カルチャー情報をゲット!

閉じる