OHTORAが紡ぐ、ひとりのための歌

Review

文: BIG UP! 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はOHTORAをご紹介します。

浸れる音楽を

平成は、ストーリーテリングできる作家が重宝された時代だったように思う。言葉で物語を紡ぎ、それをサウンドで盛り上げる。誰かと共感しやすい音楽の時代だったのではないだろうか。しかし、令和にはいり、そんな流れに一石を投じるミュージシャンが増えてきた。OHTORAもまた、新しい空気を作りだすクリエイターだと思うのである。

彼は、2019年に活動を開始したシンガーソングライターだ。ファンクやR&Bをルーツに持ち、ソウルフルなボーカルでどんな楽曲も歌いこなす。
OHTORAの魅力は、大衆に届く作品性でありながら、きちんと潜れる音楽になっているところだ。歌詞に結びついたサウンドメイクを重視し、情景を音で緻密に編んでいく。そして、“ひとりのための歌”として成り立たせるのである。上田正樹高橋真梨子など、深く浸れるアーティストに影響を受けたからこその音楽を、彼は紡いでいるのだ。

配信されている「After Summer」は、2019年8月にリリースされたナンバー。アレンジには新進気鋭のクリエイター、ぜったくんを迎えた意欲作だ。歌心を大切に鳴らされるチルソングに、ゆったりと身をゆだねてみてほしい。

こんなアーティストが好きな人におすすめ

・向井太一
・クボタカイ
・ぜったくん

OHTORA

提供:BIG UP!zine

SNSで記事をシェア

SNSフォローで
最新カルチャー情報をゲット!

閉じる