タイ出身のSSW・Sinとは？おかもとえみを迎えたデビューシングルから紐解く

Interview | 2022.03.04 2022.03.04

文： DIGLE編集部　

Interview：Sin
「海になりたい」Music Video
「海になりたい」コメント

タイ出身のSSW・Sinがおかもとえみをフィーチャリングに迎え、日本初のデビューシングルとなる「海になりたい」を2月25日（金）にリリース。インタビューでは、日本語を見事に歌い上げるSinのルーツや新曲「海になりたい」の制作の裏側などから彼の人物像を探ってみた。

タイ出身のSSW・Sinが日本初デビューシングルとなる「海になりたい」を2月25日（金）にリリースした。おかもとえみをフィーチャリングに迎えた本曲は、“海”“を思い浮かべながら2人で制作を進めたコラボレーション楽曲。やわらなかSinの声とおかもとえみの語りかけるような歌詞が心にしみわたり、情景がストレートに浮かび上がる1曲に仕上がっている。

今回のインタビューでは、日本語を見事に歌い上げるSinのルーツや新曲「海になりたい」の制作の裏側などから彼の人物像を探ってみた。

Interview：Sin

ーSinさん初めまして。自己紹介と今までのキャリアを教えていただけますか？

こんにちは、タイ出身のシンガーソングライターのSinです。タイの音楽シーンで10年ほど活動しています。2010年から2013年にSingularというバンドでも活動していました。また以前DEPAPEPEのアルバムに参加して「Share My World」という楽曲をリリースしたことがありますが、今回が日本でのデビューシングルとなるので興奮しています！

ーSinさんのルーツを教えてもらえますか？

たくさんの音楽を聴いて育ったので、ジャンルは多岐にわたっていますね。なかでもオールディーズやジャズから大きく影響を受けました。

ーシンパシーを感じるアーティストや、お気に入りのアーティストはいますか？

そうですね。私の音楽はちょっとセンチメンタルなのでノラ・ジョーンズ（Norah Jones）、ラナ・デル・レイ（Lana Del Rey）などのアーティストにシンパシーを感じます。10代の頃はジョン・メイヤー（John Mayer）、ジャネット・ジャクソン（Janet Jackson）や、日本のアーティストだと中島美嘉、宇多田ヒカルを特によく聴いていました（笑）！昔のJazzも好きで、ペギー・リー（Peggy Lee）、エラ・フィッツジェラルド（Ella Fitzgerald）、Billie Holiday（ビリー・ホリデイ）をよく聴いています。

ー日本のアーティストから影響を受けていると思いますか？もしそうであれば、どういったところが創作に影響をしていると思いますか？

間違いなくかなり影響を受けてますよ！物心ついたときから日本の音楽やアーティストが大好きでした。自然と影響を受けてきたと思うので、自分自身では説明するのが難しいくらいです（笑）。

ー先ほど、Sinさんの作る音楽は“センチメンタル”とおっしゃいましたが、新曲「海になりたい」では、エモーショナルな部分を感じました。この要素はどのように曲に詰め込んだのですか？

この曲では海や浜辺の風景を思い浮かべながら先にメロディーを作り、その後、楽器でコードを考えました。その時の情景や感情が曲に入り込んでいったんだと思います。

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ー今回はおかもとえみさんが作詞していますよね。おかもとえみさんとはどんな風に制作を進めたのでしょうか？

彼女はとても親切でオープンマインドな人で、とてもスムーズにコラボレーションができたと思います。少しびっくりしたのですが、おかもとえみさんが初めてデモを聴いたとき、海や潮風をイメージしていたそうです。自分と共通の感情やイメージを彼女と共有して、曲に込めることができました。曲が完成してから作詞を始めてもらったのですが、美しい言葉で見事に書き上げてくれています。彼女は少し歌を乗せにくかった部分も柔軟にアレンジしてくれました。

ー初めてこの曲を聴いた時、Sinさんの日本語の発音の自然さに驚きました。レコーディングで気をつけた部分はありますか？

小さい頃から日本の音楽を聴いていたので、日本語の歌のアクセントにはかなり慣れているんです（笑）。だからスタジオにいるときは、特定の言葉の細部にまでこだわって、できるだけ完璧になるように仕上げました。

ーSinさんは10年もの間、タイの音楽業界でトップアーティストとして走り続けていますね。何か秘訣はありますか？

秘訣というほどではないんですが、大切なのは音楽を作るときに、音楽的な直感と感情に忠実であることだと思うんですよね。あとはその結果、ファンやリスナーが好んでくれるかどうかかなと。

ータイでもコロナ渦の影響は大きいと思います。Sinさんから見てタイの音楽産業のいまの状況はいかがですか？

間違いなく困難な状況ですよね。タイは特にインディーズ・アーティストにとって厳しいです。ここ1年間はライブができていないし、大型フェスは延期やオンラインでの開催となり、なかなか大変な状況が続いています。でも、その中でも精力的に活動しているバンドもいるんですよ。特にZweed‘n’rollや Blackbeansはお勧めです。

ー今後の目標や展望などがあれば、教えてください。

日本でライブをして、自分の曲を披露できれば一番嬉しいですね！あとは日本とタイの両方のシングルを出していけるように頑張ります。

ーありがとうございました。最後に日本のリスナーにメッセージをお願いいたします。

はじめまして！ぜひ私の音楽を楽しんでください。YOROSHIKU ONEGAI SHIMASU & Sawadee!

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「海になりたい」コメント

Sin

この「海になりたい feat.おかもとえみ」は日本での私のデビュー曲となります。タイの音楽業界で10年間活動してもなお、日本で自分の曲をリリース出来ることは本当にエキサイティングな気持ちです。今まで多くの海外アーティストとコラボレーションしてきましたが、この曲はおかもとえみさんの作詞によって更に素晴らしい仕上がりになりました。今回は曲のテーマを海にしました。実際には日本とタイは離れた距離があっても、私と彼女も海で繋がっていますし、いうなれば海は我々の故郷ということもできます。今は世界中が大変な状況下ですが、この曲が皆さんのそばで少しでも支えになることを願っています。