コロナ禍を経て、THREE1989に芽生えた変化。バンドが提示する新たな発信方法|BIG UP! Stars #35

BIG UP! Stars

文: 保坂隆純  写:遥南 碧  編:久野麻衣

DIGLE MAGAZINEが音楽配信代行サービスをはじめ様々な形でアーティストをサポートしている『BIG UP!』を利用している注目アーティストをピックアップして紹介するインタビュー企画。第35回目はTHREE1989が登場。

新型コロナウイルス感染拡大により、様々な分野において大きなパラダイムシフトが起こっている昨今。言わずもがな、それは音楽シーンにおいても顕著に現れている。

様々なアーティスト/バンド/レーベルがこの未曾有の事態を乗り越えるべく、限られた可能性を模索し続けている中、持ち前のフットワークの軽さを活かし、リスナーに新たな楽しみを発信し続けているバンドのひとつがTHREE1989だ。

4月より急遽スタートした連続リリース企画を経て、6月17日には台湾のアーティスト・Linionとのコラボ曲「Horoyoi Karasu」をリリース。これまでの軽快なポップスとは一線を画す、スモーキーな音像と濃厚なグルーヴが印象的な作品として話題を呼んだ。

さらに、夏へ向けて新たなクラウドファンディングも進行している。果たして、THREE1989はこのコロナ禍で起きた変化をどのように捉えてるのか。近況も踏まえつつ、その胸中に迫った。

ライブ配信やリモート制作で得た新たな知見

―外出自粛期間、どのように過ごされていましたか。

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Shimo:

僕は自宅に結構広めの庭があって、これまで放置してしまってたのをこの機会に手入れしています。雑草を抜いて、花壇を作って、ウッドデッキを置いて、理想の庭を手に入れるべく、DIYでガーデニングをしています。
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Shohey:

何してたかなぁ……。筋トレはずっとしています。ただ、この前大きい会場で配信ライブをしたんですけど、久しぶりに動き回ったら次の日全身筋肉痛になっていて。2〜3ヶ月でこんなに体力が落ちてしまうのかって思いましたね。
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Datch:

僕はふたりにオススメの映画を教えてもらって、ひたすらNetflixなどで観ていました。

―このコロナ禍はTHREE1989の活動にどのような影響を及ぼしていますか。

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Shimo:

3月からいくつかライブがキャンセルになり、その中には自主企画も含まれているので、金銭的な損失も少なくなかったです。加えて、僕らは収入の大部分をライブに頼っていたので、そういった面も見つめ直すきっかけにもなりました。
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Shohey:

そこでまず考えたのが、作品のリリースです。とりあえず「4週間連続でリリースしてみよう」ということになり、『EWP in the Home』という企画を始動させました。あとは配信ライブに出演させてもらったり、自分たちでも実践してみて。徐々にファンの方々も配信ライブの楽しみ方がわかってきたんじゃないかなって思います。その集大成的な感じで先日、初の有料ライブ配信を行ったのですが、それもとても良い形で成功させることができました。この先、コロナ禍が終息した後も、配信と実際のライブ、どちらの形式でも展開できるようになったのは、バンドにとって大きなプラスだなと思いますね。

―配信ライブならではの難しさなども感じますか。

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Shohey:

ボーカルとしては完全に自分との戦いですね。曲間での反応もないですし、お客さんを煽ったりもできない。
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Datch:

自分たちのテンションの上げ方に関しては、まだまだ慣れない部分もありますね。
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Shimo:

ただ、配信ライブだからこそできる曲っていうのもあるなって思うようになって。3月の公演が中止になった時に、アコースティック編成での配信も行ったのですが、そういった新しい試みも、配信だからこそ試せたことですね。
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Shohey:

普通のライブでは勢いでごまかせる部分も、配信では些細なミスでもダイレクトに届いてしまうと思うので、より繊細な演奏を心がけないとダメだなって思いました。やはり生のライブと配信は別物で、セットもきちんと分けなければなと。

―先日、『SNACK ROOM』というDJ配信企画も行っていましたよね。今おっしゃった制作風景の生配信もそうですが、これまでとは異なる形でのファンとの交流の中で、何か気づきや発見はありますか。

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Datch:

DJ配信は5時間くらいやってましたね(笑)。
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Shohey:

意外と海外の方が観てくれて、気軽にコメントもしてくれるのは嬉しかったですね。もしかしたら今後、実際にライブをやりつつ、海外の方向けに配信を同時に行うのもいいかもしれないですね。
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Shimo:

配信の場合は再放送も簡単にできるので、例えば僕らメンバーもファンの方と一緒に、自分たちの配信ライブを観てコメントしたりとか。リアルタイムでチャットで交流したり、そういった新しい発信の仕方にも気づけました。あとは5Gがもっと普及すれば、VRで完全にライブハウスでの体験を再現できるんじゃないかなって思います。
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Shohey:

お客さんのマイクもオンにして、コールアンドレスポンスとかもできたらいいなとか、色々とアイディアが湧いてきます。

―『EWP in the Home』でリリースされた作品については、リモートで制作を?

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Shimo:

完全にいちから遠隔で制作しました。1曲目の「Kiss of Life」については制作風景もSNSで生配信しながら作りました。「こんな感じにしようかな」「こんなコードはどうかな?」ってフィードバックをもらいつつ。
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Shohey:

完全にリモートで制作したのはバンドにとっても初のことだったんですけど、意外とスムーズでしたね。普段はスタジオでセッション的に制作することが多いんですけど、実際に顔を合わせていると無駄話もしてしまうので。
次ページ:再び乾杯できる日を願って

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この記事を作った人

PHOTOGRAPHER

遥南 碧

パンク、ブラック、ロックが好きな大阪出身のエモグラファー。「愛が見える写真」、「音が聞こえる写真」を撮ります。もっと色んな写真を見たいなと思ったらWEBサイトも覗いてなー!お仕事のご相談もお気軽に!

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