Tonydotさん思い出の1曲「Beyonce/Single Ladies(Put a Ring on It)」|Music Episode #004

Music Episode

文: 桑原大智  写:スギタヨウヘイ 

誰もが持っている思い出の一曲についてインタビューする『Music Episode』。4回目はモデル、DJとして活躍するTonydotさん。彼の思い出の曲「Beyonce/Single Ladies(Put a Ring on It)」についてお話を伺いました。

思い出の1曲から、今になって感じた母の「力強さ」

ー思い出の一曲を教えてください

ビヨンセの「Single Ladies(Put a Ring on It)」です。

ーどんなエピソードがあるか教えてもらえますか?

僕が小1から小3くらいの時だったと思うんですけど、ビヨンセ好きのお母さんが、掃除機をかけながらこの曲のMVの踊りのマネをしていたんです。それが面白くて、すごく印象に残っています。
この曲のMVはビヨンセを含んだハイレグの女性3人が全編通して踊っているだけなんですけど、その踊りがすごくかっこ良くて。

ちょうど当時2000年代でR&Bが流行っていたのと、元々お母さんが歌手だったというのもあって、マライヤ・キャリーとかローリン・ヒルとか、そういうのばっかり家で流れてました。

僕も小さい頃なので意識して聞いていた訳ではないんですけど、何回も流れていると記憶に残ってしまい、その中でも印象深かったのが、このダンスとビヨンセの力強い歌声でした。

曲名自体が「Single Ladies」ということで、女性目線で男性に対してもっとこうして欲しい、みたいなことを訴えている曲で、もちろんそんな意味は小さい頃はわかりませんでしたが。
でも今になって考えてみたら、僕はずっと母子家庭でお母さんも男の人に恵まれていなかったので、そういう思いも共感して、自然と踊ってたんじゃないかなと思います(笑)

ーDJの選曲もその曲から広がっているんですか?

最初にDJを始める時に、一番最初にお母さんが集めていたCDを貰ったんです。
その中にビヨンセとかローリン・ヒルのCDも入っていましたが、今は結構変わりましたね。

知り合いのパーティーで四つ打ち系を聞いてから音に敏感になったんです。
例えば、破裂音みたいな少し気持ち悪い音ってテクノとかエレクトロニカによくあるじゃないですか、そういう音にも注目しながら音楽を聴くようになりました。 
それで四つ打ち系にハマって、いまはみんなが体を揺らせてもらえる音楽を中心にDJでプレイするようになりましたね。

もちろんR&Bもいいんですけど、また違う種類の聞き方をする音楽ですよね。

ーDJとして細かく曲を聴くようになって、改めてビヨンセの曲を聴いてみてどうですか?

そうですね、改めて聞いてみると本当にかっこいい。
トラックも印象に残る音が含まれているし、その音とビヨンセの歌声がとてもマッチしてると思います。
歌詞もMVにしても小さい頃とは違う視点から観れてよかったです。

ーそんなビヨンセとお母さんに一言お願いします。

共通するのは「力強さ」だと思うので、生涯そこを全うして力強く生きて欲しいですね。

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