人懐っこさが滲む、ジョンのサンのクリエイティブ

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ!今回はジョンのサンをご紹介します。

胸をトキめかせるアプローチ

2002年に高校の同級生4人で結成されたバンド、ジョンのサン。絶妙なバランスまで削ぎ落とされたローファイサウンドに、どこへ向かっていくのか予想不可能な展開、個性の光る視点が宿された歌詞から織りなされる楽曲群は、他で代用できないような音楽体験をリスナーに与える。

先日配信が開始された『カップホルダー』は、別々のコンセプトでリリースされる4部作の1作目となる1枚。ジョンのサンが持つ「リアクションでアクションを倒してみせる」という精神が、あらゆるがらくたや既存のアレゴリーをクラシックな原典に散りばめる形で表現された作品となっている。

オルタナティブやポストロック、フォーク、ヒップホップなどが掛け合わされた音楽は、想像の範疇を悠々と超えてくるにも関わらず、人懐っこさが滲んでいてポップ。曲を跨ぐごとに違う印象を与えていくため、「次はどんなアプローチが来るのだろう」と胸を高鳴らせているうちに、あっという間に1周してしまう快作だ。

ジョンのサン

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