SNS時代のオーディション<歌姫物語>でグランプリを獲得。シンガーrinanaの穏やかな歌声が映える初配信楽曲「ピリオド」

Review
ポニーキャニオンとDIGLE MAGAZINEが新世代アーティストを発掘・サポートするプロジェクト『early Reflection』より、今おすすめのアーティストをピックアップ!第64回目は、rinanaをご紹介。

歌うことが大好きな女の子は世界にどのぐらいいるのだろう。それこそTaylor Swift(テイラー・スウィフト)だってAriana Grande(アリアナ・グランデ)だって、そもそもはそんな女の子だったに違いないし、今も根本はそうかもしれない。歌い続ける最もピュアな「ただ好きだから」というモチベーションと、人に聴いてほしいという気持ち。ストリートで歌い、オーディションを受けて…というプロセス以外にも今は歌い続ける手段が増えた。TikTokやYouTube、ミクチャなど不特定多数のリスナーに歌を届けることが可能な時代だからこそ、むしろライバルも多いだろう。

今回紹介するrinanaもまさにSNS時代の女性シンガー。今春大学を卒業する22歳の彼女は、幼少期に出会った西野カナの歌う姿に憧れて、自分でも歌い始めたのだという。そして人に歌を届け始めたのは高校3年生のときで、音楽コラボアプリ『nana』に初投稿したことをきっかけにTikTokなどSNS上に“歌ってみた”動画を投稿するように。ただ、良い声とスキルを持つシンガーの群雄割拠といっていい時代、さらに先へ進むために彼女がとった手段が新しいオーディションシステム<歌姫物語>だった。

rinanaの柔らかな歌声が楽曲に真心を注ぎ込む

early RefrectionがCUEIGHTと合同で開催したオーディション<歌姫物語>のコンセプトは「歌が大好きな女性のためのシンデレラストーリー」というもので、グランプリ獲得特典には音楽プロデューサーの楽曲提供やレコーディング、early Refrectionからの楽曲リリースなどがある。評価はミクチャ配信でリスナーから獲得するポイントが軸になっているのも、今のオーディションシステムらしい。この<歌姫物語>で見事グランプリに輝き、この度オリジナル楽曲「ピリオド」で配信デビューを勝ち取ったという流れだ。

“歌ってみた”動画では、ディズニーソングと新旧さまざまなJ-POPの名曲などをアカペラのカバーやカラオケで披露してきた彼女。そのレパートリーはかなり広く、応援してきたリスナーはどんなタイプのオリジナルソングに着地するのかにも期待していただろう。学生から社会人へ大人の階段を上る主人公。好きだったスニーカーも今は似合わないのかもなど、もう子どもではないことを自覚する歌詞と、自分のためだけに温め直した食事を冷たく感じるという、自立を思わせる歌詞。曲が進むにつれ、青春をともに過ごしてきた大事な人との時間も描かれ、自ずと若い彼女たちが新しい季節を迎えることを感じさせる。友情なのか恋愛なのかは明確ではないけれど、今抱えている不安もこれまでの失敗や痛みも肯定してくれる温かさは、rinanaのエアリーで柔らかい声によって真心が注ぎ込まれている。また、ミディアムのピアノバラードであることも彼女の歌の魅力を第一に考えられているように思う。底抜けのポジティビティより、寄り添ってくれる穏やかさを備えた声が今回の「ピリオド」という楽曲を呼び寄せたとも言えるだろう。数多の女性シンガーの中から、今年の、さらに春という別れの季節にこの曲がどこまで存在感を現すのかにも期待したい。

RELEASE INFORMATION

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1st Single『ピリオド』

2025年3月19日(水)リリース
〈early Reflection〉

early Reflection

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early Reflectionは、ポニーキャニオンが提供するPR型配信サービス。全世界に楽曲を配信するとともに、ストリーミングサービスのプレイリストへのサブミットや、ラジオ局への音源送付、WEBメディアへのニュースリリースなどのプロモーションもサポート。また、希望するアーティストには著作権の登録や管理も行います。
マンスリーピックアップに選出されたアーティストには、DIGLE MAGAZINEでのインタビューなど独自のプロモーションも実施しています。

▼Official site
https://earlyreflection.com

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rinana(リナナ)

高校3年生のときに音楽コラボアプリ『nana』やTikTokなどのSNSで“歌ってみた”動画の投稿を開始。early ReflectionとCUEIGHTが合同で開催したオーディション<歌姫物語>にてグランプリを獲得し、2025年3月に本作「ピリオド」を初配信した。
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