Somが歌う誰かと向き合ううつくしさ

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はSomをご紹介します。

深化する世界を感じて

ソウル出身、大阪育ちのシンガーソングライター・コンポーザーのSom
同じくシンガーソングライター、またプロデューサーとしても活動するSPENSRをフィーチャリングに迎えた『purple』は、“2人の世界で踊り明かす”というテーマのもと制作された1曲だ。

透き通る水中へゆるやかに沈んでいくような浮遊感と、内省的で静かな孤独感を覚える楽曲が心地よく特徴的なアーティストだが、今作ではテーマのとおり明確に「君」の存在が描き出されている。
これまでの曲では取り入れてこなかったスラップベースやディストーションギターの音は、誰かといるから生まれる葛藤や摩擦を聴覚から訴えかけてくるようだ。
しかし、ノイジーなそのアレンジに不快感は一切なく、むしろどこか穏やかに溶け合っているということ。
それは何度も歌われる〈不確かな2人だけの世界〉のうつくしさを証明していることに他ならなく、また一歩深化したSomの世界を感じることができる。
語らうように流れ込んでくるSPENSRの歌声にも注目だ。

11月17日にはこの曲が表題曲となったEPがリリースされた。
そちらもあわせてお聞き逃しなく。

Som

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