New Indie Music 7月のおすすめ|Glows、Lala Lala、Drug Store Romeosなど

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海外インディー音楽に軸足を据えたDJパーティー<School In London>や、最新の海外インディーを発信しているDJ村田タケルが、毎月注目の海外インディーを紹介。今回はGlows、Lala Lala、Drug Store Romeos、Pozi 、Porij をピックアップ。

DIGLE MAGAZINEの読者の皆さま、暑中見舞いを申し上げます。

日に日に暑さが増し、寝苦しい季節となってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。夏といえば、フェスを連想される方も多いでしょうか。現状では開催できたとしてもまだまだ制約が多かったりする状況ではありますが、季節的にはそわそわしますよね。

海外では、少しずつフェス再開の機運も高まっていたりもしますが、今回紹介するアーティストもいつかフェスで拝められたら嬉しいですね。要チェック5組です。


海外インディーの今ホットなアーティスト5選

Glows – Tropic

Glows(グロウズ)は〈Slow Dance〉(※)の共同設立者でもありSorry(ソーリー)のバンドメンバーでもあるGG SkipsとFelix Bayley-Higgins(フェリックス・ベイリー・ヒギンズ)によるプロジェクト。SorryのAsha Lorenz(アーシャ・ローレンス)を客演として迎えたこの新曲が本当に素晴らしかった。それはThe Killers(ザ・キラーズ)の往年の名曲「Mr. Brightside」から太陽の部分を完全に削ぎ取り、地下の実験施設で陶酔的なノイズとビートに包まれるような愛の施しを与えたような。Zoo Kid(ズー・キッド)から名義を変更したばかりの初期のKing Krule(キング・クルール)を彷彿とさせる、静かでありながら確かな革命がここに起きている。

実は去年の3月に来日公演も決まっていたGlows。〈Slow Dance〉のショーケースという形でPVA(ピーヴィ―エー)と一緒にジャパンツアーを行う予定だったが、コロナによる影響で中止となってしまったが、コロナ収束以降の実現を願っている。

(※)Slow Dance:ロンドンのアートコレクティブ。デザイナー、映像作家、写真家、ミュージシャンや、プロモーターが所属し、レーベルやオリジナルZINEの制作、パーティーの主催など多岐に渡るアート活動を行い、ロンドンのDIYなアンダーグラウンドシーンで一際の存在感を放っている。

Lala Lala – DIVER

ロンドンで生まれ、シカゴを拠点に活動するSSW、Lillie West(リリー・ウェスト)によるソロ・プロジェクト・Lala Lala(ララ・ララ)。ドリーミーでローファイなサウンドや繊細さと壮大さを感じるドラマチックな曲の展開。クリエイティブカラーという表現が正しいか分からないが、彼女の作品には、いつも孤独や絶望さえも美しさに変換できるような“青”を感じる(余談だが、彼女の髪色が青い時期もあった)。溺れるような人生だとしても、芯を放棄しないで強く生きる彼女こそ真のリーダーとして受け入れたくなるであろう。10月8日(金)にニューアルバム『I Want The Door To Open』を〈Hardly Art〉からリリース予定。

Porij – Ego

マンチェスターの音楽大学で寮が同室であったことをきっかけに結成されたという4人組。

エレクトロニックやR&B、ジャズ、ガレージ、ハウス、ファンクといった複数の音楽ジャンルの要素を器用に絡ませる極上のセンスは、『Total Life Forever』以降のFoals(フォールズ)が選ばなかった別ストーリーへと導かれるかの如く、深遠さと軽快さが際立つ有機的な楽曲フローを成し遂げている。9月17日(金)に自主レーベル〈Oat Gang Records〉からデビューEP『Baby Face』をリリース予定。2020年にリリースされたミックステープ『Breakfast』では、Disclosure(ディスクロージャー)の代表曲「White Noise」のカバーも披露している。

Pozi – Detainer Man

サウス・ロンドンを拠点に活動する3ピースバンド・Pozi(ポジ)。今年デビューアルバムがUKチャートで4位を獲得するなど、一気に名の知れた存在となったDry Cleaning(ドライ・クリーニング)がお気に入りのバンドとしてよく名前を挙げるPoziだが、まずは編成が面白い。メンバー3人全員がボーカルを兼任し、ロックバンドにしては珍しくギターが所属していない一方で、バイオリンが入っている。バイオリンはエフェクトをかけながら、時にギターのような音も響かせつつも、独特の重厚さと繊細さを兼ね備えた音色が楽曲を縦横無尽に駆け回り、全体に奇妙で新鮮なグルーブを生んでいる。10月29日(金)に〈PRAH Recordings〉からEP『Typing』をリリース予定。活況とも飽和状態とも言える現行UKインディーロックのシーンで今後面白い存在になりそうだ。

Drug Store Romeos – Secret Plan

ロンドンの郊外に位置するハンプシャー州のフリートという街を出身とする3人組。7月9日に待望のデビューアルバム『The world within our bedrooms』をリリースした。アルバムタイトルがその音楽を示唆するように、彼らの音楽の世界観には浮遊感に包まれた幻想的な桃源郷への誘いを感じるであろう。

バンドとの個人的エピソードだが、とあることをきっかけにバンドとInstagramでDMを交換した。バンドはAlex G(アレックス・ジー)をフェイバリットとして挙げ、音楽だけが与えてくれるような慰めが必要な悲しいときにはAlex Gを頼りにすると説明してくれた。Drug Store Romeos(ドラッグ・ストア・ロメオズ)の音楽もAlex Gと共通した心地良さがあり、 その音楽は“Magical and gentle world”だと伝えた。反応を察するに、その表現を気に入ってくれたようだった。辛いことが多い現実世界だが、音楽だけがもたらす誠実で落ち着ける何かに身を沈ませておきたい時の愛聴盤となるであろう。


お読み頂きありがとうございました!

<School In London>のプレイリストでは、今回紹介したものも含めて毎月追加更新という形で、新しいオススメのインディー楽曲をまとめています。記事で紹介した音楽を気に入ってくれた方は是非チェックしてみてください。

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