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文: 久野麻衣
多くの人が利用するAmazonで問題となっている不正レビュー。
商品を手にすることのできないECサイトでは、レビューを購入の頼りにしている人も多いはずです。レビュー機能は利害関係のない一般ユーザーの生の声だからこそ、知らないブランドの商品でも「買って大丈夫」と判断することでき、安くて良い商品の購入を可能にしていました。
しかし、それを逆手に取ったステルスマーケティングが横行し、良い商品があるにも関わらず、それを探すのが困難になっているのが現状です。音楽を楽しむ際に欠かせないイヤホンなどのオーディオアイテムもその一つで、特にワイヤレスイヤホンは多くの不正レビューが乱立している状況にあります。
そこで自分に本当に合ったイヤホンを手にするためのレビューを読み解く方法と編集部が見つけたイヤホンの信用のおけるブランド・商品を紹介します。
Amazonではレビューでの評価が売上に大きく影響します。
レビューを信頼して購入を決定する人は多く、商品を検索した際にも評価の良いものが上位に表示されるようになっているからです。そのため製品の売上を上げるために不正なレビューを投稿したり、無料で商品を提供することでレビューを稼ぐような悪質な業者がイヤホンでも現れました。
Amazonもそういった業者への対策を取っていますが、副業として不正レビュー投稿で収入を得たり、レビュー投稿によって無料で手に入れた商品を転売する人も増えているため、なかなか追いつかず、イヤホンでも1つのページに数百件〜数千件の単位でサクラレビューが投稿されるような状況です。
その中でもワイヤレスイヤホンはiPhoneのイヤホンジャック廃止などで需要が増えたこともあり、”成長分野” として注目を集め、多くの新規参入がある市場。その中には海外メーカーでイヤホンを初めて作る場合も多く、人気イヤホンの類似品などを低価格で販売しています。
それらのイヤホンは音質や性能が十分な品質でないものも多いのですが、不正レビューで高評価を得ることで、それを信用したユーザーにイヤホンが売れてしまうのです。
そのような不正レビュー商品をどのように見分ければよいのか。それにはいくつかのポイントを押さえることで、商品をふるいにかけることが可能です。
一つの判断の基準となるのが「投稿数が500件以上あるのに、平均点が4.5以上」の商品。無名メーカーでこの評価が付いている商品はおおよそ不正レビューで稼いだものだと考えて良いでしょう。
なぜそう判断できるのか、それは以下のような不正レビューの傾向から読み解くことができます。
通常のレビューは多くの人が個人的な使用感などを感じての評価しているので、点数にもばらつきがあります。しかし、不正レビューは高評価を得ることを目的としているので、「5」の割合が極端に高くなり、「3」「4」の割合が少なくなります。
販売開始日と投稿件数を比較してみるのもポイント。ベストセラー商品よりも後に発売しているのにも関わらず、それをはるかに凌ぐレビュー件数がある商品や販売開始から数日で数千件のレビューがある商品は明らかに不自然です。何らかの不正が行われていると考えてよいでしょう。
レビューの内容を見てみても、不自然なものが多く見受けられます。投稿されているレビューの文章ボリューム(文字数や行数)や、使われている文が同じ場合はレビューの書き方に関して指示が出されている可能性があります。また、褒めすぎる内容も一度疑ってみた方がよいでしょう。使用していなくても書けるような内容もよくある傾向です。
不自然な日本語や日本語常用漢字でない漢字が使用されている場合もあります。こちらは海外からの不正な投稿と考えてよいでしょう。
不正レビューの投稿者の情報にも目を向けてみると傾向が見えてきます。まずは不正レビュー投稿で使用されるアカウントは使い捨てになる傾向が多いので履歴を開示せず、投稿数が1となっているパターン。
そして、同一ブランド、同一カテゴリ商品のレビュー回数が多いパターン。ブランドのファンである場合もありますが、一般の人ならばいくつもイヤホンを購入するということもないはずなので、依頼を受けたアカウントである可能性が高いです。投稿の平均点が高すぎる場合も公正な評価が下されているとは考えづらいでしょう。
最近ではこういった傾向を解析し、商品リンクなどから不正レビューの有無をチェックできる以下のようなサイトやアプリが登場しています。不正レビューの存在率や危険度を分かりやすく表示してくれるので、専門的な知識がない人でも簡単にチェックすることが可能です。
これらのチェックツールにはそれぞれ評価にバラツキがあるので、比較して判断することをおすすめします。
これまで紹介した人為的な投稿以外に、現在ではシステム的にアカウントを量産してレビューを投稿する方法も生まれています。それらをくまなくチェックするのは大変な労力になるので、こういったサービスをうまく利用してみてください。
レビューの正当性を判断しながら良い商品を探すのは難しい…と有名イヤホンブランドの商品を選ぶのも手ですが、本当に音にこだわりながら高品質なイヤホンを販売しているメーカーも存在しているのもまた事実。そこで数あるイヤホンブランドの中から編集部がおすすめしたいイヤホンブランド・商品を紹介します。
JPRiDE(ジェイピー・ライド)は「アンダー10,000円 最強のパフォーマンスと自信をもってお届けできる商品だけを厳選して開発する」というコンセプトの元、商品を企画・開発しており、有名ブランドが使用する世界各国の生産ラインで製品化している国内メーカーです。
専門誌や個人ブログでもそのコストパフォーマンスが評価されており、先ほど紹介したチェックサイトで見てみても、不正レビューのない信頼度の高いイヤホンメーカーだということが分かります。
その中から今回おすすめするのが完全ワイヤレスイヤホンである「TWS-520」。
Bluetooth5.0採用で音の遅延もなく、接続も安定しているので通信に関してのストレスはありません。イヤホンを一度ペアリングしてしまえば、それ以降はケースから取り出すだけで接続されるので音楽を聴き始めるまでも非常にスムーズですし、ケースにしまえばオフになるので電源の切り忘れもありません。
ワイヤレスイヤホンで気になる再生時間ですが、こちらは小型ながら長時間の利用が可能。1回のフル充電で連続5時間以上再生(音量70%で使用した場合)、充電ケースを使えば約20時間再生と完全ワイヤレスイヤホンの中でもかなり高性能です。フル充電までの時間も2時間、約15分の充電でも約60分再生がこのイヤホンで可能となっています。
iPhoneなどiOSデバイスで採用されているAACに対応しているので高音質。専属の音響エンジニアが調整しており、バランスの取れた音質になっているのでオールジャンルの音楽、そして映画鑑賞にも対応できそうです。遮音性も高く、イヤピースも3種類付属しているのでイヤホンを好みのフィット感で使用することができます。
従来の完全ワイヤレスイヤホンよりもかなり小型。マットな仕上げとシンプルなデザインで、装着時の状態もかなりすっきりとしています。また、イヤホンケースとイヤホン本体を合わせても49gと軽量でポケットに入れても気にならないサイズ感です。
安価なイヤホンは故障や不具合がよく発生していますが、保証期間などアフターフォローもしっかりとしており、サポートセンターの対応は日本人なので何かあっても安心です。
高性能かつ、小型な完全ワイヤレスイヤホンでありながら手に取りやすい価格となっているので、気軽に使える普段使い用のイヤホンをお探しの方には特におすすめ。ただ、音楽鑑賞に合わせて作られた商品なのでスマートホンでの通話によく利用される方は不向きかもしれません。
イヤホン不正レビューは今後も様々な対策が取られると思いますが、イヤホン購入時に自らで判断することが重要である、というのが現状です。今回紹介した見分け方を参考に、良いイヤホンを見つけて日々の音楽ライフをより豊かなものにしましょう。
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riko ito
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DIGLE編集部
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