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文: DIGLE編集部 編:TUDA
DJ、アーティスト、ライターが新譜のなかから20曲をセレクトしたプレイリストを不定期で更新する『Sharp Playlist』。第三回のセレクターは、2020年以降のアンダーグラウンドでハイエナジーなプレイを炸裂させる、DJの宇宙チンチラ。
プレイリストは、バブルガム・ベースを起点にする湿度の高いトランシーなサウンドをリリースするレーベル〈bitbird〉作やPeterparker69のリミックスに始まり、ダンスミュージックの影響下でエンパワメントするK-pop。ロックのハイエナジーをトラックに昇華する国内の若手アクト、そしてYves Tumorやbedといったグラム色豊かな楽曲まで、20曲をセレクト。エネルギッシュなポップが並ぶなか、内省や鬱憤も垣間見えるプレイリストとなっている。
SoundCloudやBandcampで気に入った曲がレーベルからのリリースならアカウントに飛んでチェックするけど、逆にそれ以外でレーベルを意識する機会は少ないかも。
国内で動向を追っているというか、自然に目に入ってくるのはレーベルというよりコレクティブだけど〈CHAVURL〉と〈FLAG21〉くらい?この周辺は正式に所属しているアーティスト以外にも流動的にムードが共有されていて、リスナー層や主催パーティーで盛り上がる曲をチェックするとなんとなく今の雰囲気が伝わってくる。海外だとプレイリストにも3曲あげた〈bitbird〉は、音の感じがその流れとリンクしている気がする。
個人的な好みで定期的にチェックするのは〈NON STOP NXC®〉や〈nightcore4totalsluts〉などのnxc系や、〈audio bambino〉〈Soul Feeder〉といったインターネットレーベル/コレクティブで、ポスト〈PCmusic〉的な前提を共有しながら、メインストリームに浸透しつつある王道ハイパーポップというよりは(バーチャル、現実を問わない)DIYレイヴ的な側面が強いイメージ。
それ以外でちょくちょく確認するのは〈NAAFI〉、〈WAJANG〉、〈SVBKVLT〉といった非4つ打ち中心のレーベルと、フェス系っぽいEDMよりのハードコア、ダブステップが多くリリースされる〈Welcome Records〉。
メジャーレーベルだと、今はaespaやNCTのイメージが強いSMエンターテインメント傘下のEDMレーベル〈ScreaM Records〉が気になる。毎月SMアーティストの既発曲のremixをリリースする企画があって、原曲もクラブミュージックの影響を感じるものが多いけど、それ以上にがっつりブチ上げ仕様で毎回楽しみ。公式ビジュアライザーもアイドルの顔は一切出ないEDMライクな3DCGが中心で、単なるアイドル楽曲のremix企画にとどまらない気概を感じるような。(単なる人件費の削減かもしれないけど……。)
その時聴きたいと思った音やジャンルなどの起点となる曲を見つけて、そこから関連楽曲を探っていく。Apple musicユーザーなのでサブスク配信のサジェストはあまり期待できず、もっぱらSoundCloudのstation頼り。Apple musicで探すときはとりあえず公式のプレイリストをチェックしてしまいがちだけど、個人が適当に公開しているプレイリストもうまくいけば宝の山。当たり外れが大きいけど、特に「旅行!」みたいなプレイリストはストーリーが感じられて楽しい。
それから年末の風物詩になりつつある1年のまとめプレイリストも、最近はある程度数が溜まってきて、見返してみるといい刺激になる。よく聴いていた曲が実は今好きなアーティストとフィーチャリングしていたり、ページに飛んだら新曲が出ていたり、新譜や最近の流れを追うのに疲れたら自分のルーツみたいなものに戻ると視界が開ける体験は多い!サジェスト機能に頼りすぎると受動的になってしまうので、自分の軸を持っておくためにもルーツや軌跡の再確認は大切にしている。
あとはジャケットが気になったものや、deathとかhardとかcoreとかの特定の単語がレーベル名や曲名、アーティストについている曲がサジェストされればとりあえず聴いてみる。ピンとくるキーワードをタイトルにつける人は音の好みも似ているので体感6、7割は当たる!
フィジカル面では、家にいる時よりも身体を動かしていたり景色が動いている時の方が耳も頭も冴えてることが多いので、運転中や自転車を漕いでいる時、コンビニやスーパーでの買い物中に曲を探すことが多いかも。自分が聴きたいものがわからなくなったら近所の橋の上を行ったり来たりする。
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