SSW・ナギサワカリンが映画『グッドバイ、バッドマガジンズ』主題歌を再録。迫力と洞察に富んだ歌詞が光る「パレード」

Review
ポニーキャニオンとDIGLE MAGAZINEが新世代アーティストを発掘・サポートするプロジェクト『early Reflection』より、今おすすめのアーティストをピックアップ!第48回目は、ナギサワカリンをご紹介。

オレンジピンクの髪色にクロップドTシャツ。今の若い女性に珍しくないルックスではあるけれど、ガールズバンドのメンバーかダンサーか?という第一印象に反して、ナギサワカリンは主にフォークロック調の楽曲を歌うシンガーソングライターだ。埼玉に生まれ、その後、東京、オーストラリア、大分と土地を移り変わりながら育ってきた彼女。大分時代にカバーを中心に音楽活動をスタートし、同時にアイドルや舞台、バラエティ番組への出演も経験してきたらしい。ライブ動画やSNS上での堂々とした佇まいは天性のものもあるだろうが、どこか衆目に晒されることで鍛えられてきた部分もあるのかも知れない。東京に拠点を移してからはライブハウスでの活動を主軸として、生の歌声、パフォーマンスを第一に届けようとしている。

シンガーソングライターとしての深みと凄みを増した1曲

ナギサワカリンの音源としては2022年、初流通盤1st EP『君を待っている』が最初のリリースで、Eggs Choice!週間ランキングで初登場にして1位を獲得。収録曲の「僕の街まで」には少し渡辺美里の「My Revolution」を想起させるメロディや瑞々しさが窺え、かつ、彼女の楽曲に頻繁に登場する“街”というテーマは人とその場所にまつわる思い出を表現する上でとても大切なファクターなのだなと実感するのだ。他にもネオソウルやファンクのテイストもある「Miree Drive」では、ブルージーなさすらいのイメージも広がる。そうした楽曲に説得力を持たせているのはコシのある低音や地声のトーンであり、クセのないまっすぐでデカいボーカル。「明日を生きる、全ての不器用達へ。」というキャッチフレーズを掲げているのは、何より彼女自身が不器用だからなのかも知れない。

歌声と言葉を何よりの持ち味として戦うナギサワが、5月リリースの「Hopeful」に続くデジタルシングル「パレード」をリリースする。「Hopeful」ではこれまでより淡々としたテンションのボーカルが印象的だったが、それは自由が丘商店街PRムービー『女神の街』のエンディングテーマというお題の影響もあったのかも知れない。ここでもそこに住む人や訪れる人をイメージし、街という媒介だからこそ普遍的に人の心を動かす作品を仕上げていて、テーマのハマりの良さが証明されていた。

3rdシングルとなる「パレード」は2022年に公開された映画『グッドバイ、バッドマガジンズ』の主題歌に起用された楽曲だ。成人雑誌という知られざる制作過程におけるリアルを実話も盛り込んで展開した作品をテーマに、ナギサワはさらに迫力のあるボーカルと洞察に富んだ歌詞表現を見せてくれる。パレードという輝かしいワードとは裏腹に、ここでは追い討ちをかけるようなネガティヴな感情を表している。どんどん冷えていく相手の気持ちや態度を“綿のないくまの人形”と綴る感性、それを澱みない声で歌う容赦のなさ。男性の一人称で書かれてはいるが、怖さや後悔の念は性別を超えてブッ刺さる。シンガーソングライターとしての深みと凄みを増したこの曲が世に放たれた先が気になって仕方がない。

RELEASE INFORMATION

New Single『パレード』

2024年7月17日(水)リリース
〈early Reflection〉

early Reflection

early Reflectionは、ポニーキャニオンが提供するPR型配信サービス。全世界に楽曲を配信するとともに、ストリーミングサービスのプレイリストへのサブミットや、ラジオ局への音源送付、WEBメディアへのニュースリリースなどのプロモーションもサポート。また、希望するアーティストには著作権の登録や管理も行います。
マンスリーピックアップに選出されたアーティストには、DIGLE MAGAZINEでのインタビューなど独自のプロモーションも実施しています。

▼Official site
https://earlyreflection.com

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ナギサワカリン

大分が生んだ、絶対愛されシンガーソングライター。埼玉で生まれ、東京、オーストラリア、大分で育つ。大分にてカバーを中心に音楽活動をスタートし、東京に拠点を移して本格始動。

2022年には1st EP『君を待っている』が、Eggs Choice!週間ランキングで初登場にして1位を獲得。同年に「パレード」が映画 『グッドバイ、バッドマガジンズ』の主題歌に抜擢され、三浦ジュン氏が企画する<JUNE ROCK FESTIVAL>に2年連続で出演するなど、老若男女問わず幅広い年代の支持を得ている。

2024年には6月より3ヶ月連続でツーマンライブを実施するなど精力的な活動行うなか、「パレード」の再録バージョンを7月17日にリリースした。
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