韓国の要注目バンドSay Sue Meが語る韓国の音楽事情

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文: ヒラギノ游ゴ  写:宮本七生 

韓国・釜山出身の4人組バンド、Say Sue Me。90年代USインディー勢を想起させるサウンドを主軸に、サーフミュージックの趣も感じさせる音楽性で欧州やアジア諸外国で注目を集めています。 今回DIGLEとSpincoaster共同でインタビューを敢行。まだ日本語で書かれた記事の少ない彼女らに音楽ルーツや韓国のリアルな音楽事情などを伺いました。

メンバーを繋いだのはUSのインディー

ーまずは皆さん、それぞれどんな音楽を聴いてきたか教えてください。

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チェ・スミ:

ヴォーカルのチェ・スミです。小さい頃は韓国の一般的な子供と同じく、親と一緒にカヨ(歌謡=韓国のポップス)を聴いてました。中学生の頃にRadioheadを知ったのをきっかけにブリットポップを聴くようになって、そこからUK・USのロックを聴きはじめて、結局自分が一番好きだと思えたのがUSインディー。Yo La TengoPavementとか。
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キム・ビョンギュ:

ギターのキム・ビョンギュといいます。僕もYo La Tengoは大好きです。あと、Seamっていうバンドは韓国系のメンバーがいることもあってよく聴いていました。
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キム・チャンウォン:

ドラムのキム・チャンウォンです。中学の頃、Rage Against the Machineなんかのラップメタルを聴くようになって、学校の友達とバンド活動を始めました。
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ハ・ジェヨン:

ベースのハ・ジェヨンです。僕は元々メタルやブリットポップを聴いていたけど、PavementをきっかけにUSインディーを聴くようになりました。

ー皆さんの音楽性について、PavementなどのUSインディーを引き合いに出す人は少なくないと思いますが、やはりその辺りは共通しているんですね。

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キム・ビョンギュ:

そうですね。本当に運よく似たような趣味の人たちと出会えたって感じです。

ー日本でそういったポップスではない海外の音楽を探すのってそれなりに苦労が伴うものだったんですが、皆さんはどうでしたか?

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チェ・スミ:

私たちも同じような状況だったと思います。韓国はITが盛んなので、インターネットの発達とともに徐々に探しやすくなっていったかな。
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キム・ビョンギュ:

よくないですけど、違法ダウンロードを使ってる人は少なくなかったですね。ナップスターや、似たようなファイル共有サービスを使ったり。あとは、音楽好きが集まる掲示板で情報交換したり。

ー諸々懐かしい…本当に日本と変わらないですね。

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