楽園ランデブーの不思議なバランス感

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回は楽園ランデブーをご紹介します。

中毒性の理由を探して

スリーピースバンド・楽園ランデブーの1st EP『三度目の正直』。
3曲というコンパクトな内容でありながら、それぞれキャラクターが立った楽曲に惹き込まれるカラフルな作品だ。

再生をスタートした瞬間、まず一曲目の『HOME RUN』に耳を奪われる。
2010年代以降のネオシティポップのムードを纏いながらも、歌謡曲のような懐かしさや哀愁も香るそのバランス感が不思議で、彼らのことをもっと知りたくなってしまう。
続く『若者』はアコーディオンやピアノの音を大胆に使っており、歌劇や童謡にも似たドラマチックな曲展開に驚かされる。
EPを締める『橋の上は既に夕暮れ』は老若男女に愛されそうな軽やかなポップチューンだ。

個性豊かな3曲が目まぐるしく移り変わるEPだが、そのどれもに共通しているのは、底抜けの明るさと湿度の高い日本的な情念を同時に孕んでいること。
思わず身体が揺れ高揚感に包まれる楽曲の中で、歌われている言葉選びにはどこか取り返しのつかない諦めが見え隠れする。
その不安定さに気がついてしまうと、もう一度、もう一度と楽曲を味わいたくなる中毒性から抜けられなくなるのだ。
カラフルな音像の向こうに見える景色を知りたくなる、あなたも楽園ランデブーの世界に飛び込んでみてほしい。

楽園ランデブー

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