Maika Loubtéが音楽で送る、成り行きを肯定するパワー

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はMaika Loubtéをご紹介します。

優しく音楽で引き上げて

フランス人の父と日本人の母を持ち、幼少期から10代までの期間を日本・パリ・香港で過ごしてきたシンガーソングライター、Maika Loubté。2016年からソロ名義で活動を始めると、自身のバックグラウンドも活かしながら、エレクトロニック・ミュージックの新たな可能性を模索し続けてきた。

先日配信が開始された『mani mani』は、彼女にとって4作目となるミニアルバム。作品タイトルは“成り行き”や“~のままに”という意味を持つ古語“まにまに”から着想を得ており、百人一首に登場する菅家の一句から「人生の中で自分の力ではコントロールできない出来事に対峙したとき、成り行きを肯定する」という意味がこめられている。

エレクトロニック・ミュージックに軸足を置きながら、ビートやアプローチに縛られることなく、そのときの自分が鳴らしたい音を紡ぎあげる彼女の魅力は、今作でも健在だ。シンセポップやブレイクビーツ、アンビエントなどを自由に飛び交いながら、アルバムとしては一貫した世界を描きだす。全てを投げ出したくなったとき、優しく引き上げてくれる1枚だ。

Maika Loubté

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