やわらかな個性で惹き込むThe super American football

Review

文: DIGLE編集部 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ! 今回はThe super American footballをご紹介します。

心地よくも奥深く

長野県長野市を中心に活動するベースレス4人組バンド、The super American football
重なるギターの音色でオルタナティブロックを鳴らす彼らから、6曲入りの作品『LIFT』が届いた。

ギターとドラム、鍵盤の音が広がるように重なり合った、心地よいミドルナンバーで構成されたこの作品。
ベースが存在しないことによって生まれる軽やかさと、感情豊かなギター/鍵盤がそれぞれの個性を魅せることによって際立つ奥深さのバランスは絶妙で、全く聞き飽きることのない約30分になっている。
また、演奏と溶け合うボーカルは、気怠さと青さを同時に感じさせてくれる。鋭く心情を吐露したかと思えば、時には諦観を静かに呟く、その多面的な詩と歌も彼らの魅力なのだろう。

耳に柔らかく馴染むオルタナティブロックでありながら、何者にも似つかない、しなやかな個性を確立しているThe super American football。その不思議な求心力は、ジャンルを越えてさまざまなリスナーの心に届くはずだ。

The super American football

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