サブスク型のサイト作成会社とは?
サブスク型のサイト作成会社とは、月額定額制でホームページの制作から運用、保守までを行うサービスを提供する企業のことです。
従来のホームページ制作では、一括払いで制作費を払った上で、運用や保守を依頼する場合は別途の月額契約料を支払う形となっています。
それに対し、サブスク型のサイト制作会社では基本的には月々のサブスクリプション費用のみで継続的にサイトの更新や管理を行うことができるのが特徴です。
サブスク型のサイト作成会社を利用するメリット
サブスク型のサイト作成会社を利用することには、いくつかの大きなメリットがあります。ここでは主要な3つのメリットについて詳しく説明します。
初期のコストが少ない
サブスク型のサイト作成会社を利用する最大のメリットは、初期費用を大幅に抑えられることです。従来の一括払い型のホームページ制作では、デザイン費用やシステム構築費用などで数十万円から数百万円の初期投資が必要でした。
しかし、サブスク型では多くの場合、初期費用は0円か、あったとしても5,000円から数万円程度の比較的少ない金額で済みます。これは資金の限られた個人事業主やスタートアップ企業などにとって、特に嬉しいメリットです。
定期的に改修ができる
サブスク型サービスのもう一つの大きなメリットは、定期的な改修や更新が月額料金に含まれていることです。
さらに、小さな改修や更新作業だけでなく、2年や4年などといった一定期間ごとに、サイトデザインのマイナーチェンジやフルリニューアルができるサービスもあり、長期的な視点でのサイト運用が可能です。
Webサイトというものは、いくら完成時のクオリティが高くても、改修や更新を怠っているとすぐに劣化したサイトになってしまいます。そのため、完成後も定期的な改修を続けることで、サイトの鮮度を保つことが重要になってきます。
知識がなくても簡単にサイト作成ができる
サブスク型のサイト作成サービスは、サイト制作における全ての過程がオールインワンで備わっているものが多いため、知識がなくても簡単にサイト作成ができます。
サイト設計段階での取材や撮影から、豊富なテンプレートデザインを活用したデザイン設計、ヒアリングした上での執筆代行など全てを賄っているサービスであれば、依頼側はほぼ一任する形でサイトが完成されます。
さらに、技術的な問題が発生した場合にもサポートを受けられるので、技術面で不安が残る場合にもおすすめです。
サブスク型のサイト作成会社を利用するデメリット
サブスク型のサイト作成会社には多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。ここでは、主要な2つのデメリットについて詳しく説明します。
長期の運用を考えると費用負担額が大きい
先に述べたように、サブスク型サービスは初期費用が低いというメリットがありますが、その反面、長期間利用する場合にはトータルコストが従来の一括払い型よりも高くなってしまう可能性があります。
例えば、月額10,000円のサービスを3年間利用した場合、総額は360,000円になります。一方、従来の一括払い型では、同程度の機能を持つサイトを300,000円程度で制作できる場合もあります。
さらに、ランニングコストをネックに感じ、途中で他サービスに切り替えたいと考えた場合でも、最低契約期間が定められているサブスクサービスの場合だとすぐには解約できないデメリットもあります。
このように、初期費用の安さが魅力的な反面、長期の運用を考えるとむしろ割高になってしまう可能性は十分あるので、想定する使用年数で一括払いとどちらが本当にお得になるか比較してみることをおすすめします。
自由にカスタマイズできない
サブスク型のサイト作成サービスでは、費用を抑えるためにテンプレートやあらかじめ用意された機能の中から選択する形でサイトを作成する方式を採用している場合が多いです。
そのため、完全にオリジナルのデザインで作りたい場合や、独自の機能を実装したい場合に制限を感じたり、できたとしても別途料金が発生してしまう可能性があります。
そもそも、テンプレート形式のサイト制作になると、近年ではWixやジンドゥー、STUDIOなどのプログラミング知識を必要とせずに比較的容易にWebサイトを作成するサービスも台頭してきています。
これらのサービスも同様にコーディングによるカスタマイズに対応していないため、デザインや機能面には限界がありますが、その分より安い金額で利用できます。
自由にカスタマイズができないといった制約がある上で、本当にサブスク型のサイト作成会社との契約までが必要か、じっくり検討する必要があります。
おすすめサブスク型のサイト作成会社4選
サブスク型のサイト作成サービスを提供する会社は数多くありますが、ここでは特におすすめの4社を詳しくご紹介します。
ZANMAI株式会社(サブスクWeb)
ZANMAI株式会社が提供する「サブスクWeb」は、戦略的なホームページ運用をサポートすることに特化したサービスです。
月額料金は最も安いプランで35,200円に加え、初期費用が66,000円と、サブスク型のサービスの中において決して安い料金設定ではありません。
しかし、その反面サイトの完成後もSEO対策などを含めた導入後の長期的な効果も考えられており、スタンダードプラン以降であれば2ヶ月に1回のミーティングも受けられます。
さらに、サイト開設から2年後にはデザインのマイナーチェンジ、4年後にはフルリニューアルに対応など、定期的なサイトリニューアルが料金に含まれているので、常に最新のトレンドやユーザーニーズに合わせたサイト運営が可能になります。
サブスクwebの各プランは以下の通りとなっています。各料金はいずれも税込価格となっています。
| ライト | スタンダード | デラックス |
初期費用 | 66,000円 | 66,000円 | 110,000円 |
月額費用 | 35,200円 | 63,800円 | 90,200円 |
最低契約期間 | 2年 | 2年 | 2年 |
最初に作成できる下層ページ数 | 5ページまで | 10ページまで | 30ページまで |
2ヶ月ごとのミーティング | ☓ | ビデオミーティング | 直接ミーティング |
2年毎のマイナーチェンジ・リニューアル | ◯ | ◯ | ◯ |
いずれのプランともに、プロカメラマン撮影・プロによる動画制作・ライター起用といったオプションは別途料金となっています。
このように、サブスクwebは料金は決して安くありませんが、この料金には問い合わせ増加や売上アップなどのホームページ戦略も含まれているため、単なるサイト制作・運用サービス以上の価値を提供しているサービスです。
ROS株式会社
ROS株式会社は、沖縄県を拠点とするサブスク型のホームページ制作会社です。
ROS株式会社は中小企業・個人事業主向けの格安ホームページ制作に特化しており、5,000社以上という豊富な制作実績と、わずか1.0%という驚異的な低さを誇る解約率からも、そのサービスの満足が高いことが伺えます。
ROS株式会社の各プランは以下の通りとなっています。各料金はいずれも税込価格となっています。
| ベーシック | スタンダード | プレミアム |
契約手数料(月額払い時のみ発生) | 5,500円 | 5,500円 | 5,500円 |
月額料金 | 8,690円 | 10,780円 | 12,980円 |
年間払い料金 | 95,590円 | 118,580円 | 142,780円 |
最低契約期間 | なし | なし | なし |
基本ページ数 | 6ページ | 6ページ | 6ページ |
取材・撮影 | ◯ | ◯ | ◯ |
月の更新頻度 | 5回程度まで対応 | 5回程度まで対応 | 5回程度まで対応 |
ホームページのリニューアル | 別途見積もり | 別途見積もり | 別途見積もり |
ROS株式会社は中小企業や個人事業主向けの比較的小規模なホームページ制作を行っていることから、料金もサブスク型の中でもかなり安く、最低契約期間も設けられていない点が魅力です。
さらに、その安いサブスク料金の中に取材・撮影・デザイン・文章作りまでがすべて含まれているため、サイト制作に関する専門知識がなくても、高品質なサイトを持つことができます。
その反面、基本のページ数は6ページまでと少なめに設定されていることからも分かる通り、大規模なサイト制作は想定されていません。作りたいサイトが何ページにも分かる大規模なサイトを想定している場合には、別サービスの利用を検討した方がいいでしょう。
株式会社アクセスジャパン(ビズサイ)
株式会社アクセスジャパンが提供する「ビズサイ」は、月額5,478円(税込)という圧倒的な低価格からホームページが作成できるサブスク型のサービスです。
低価格での提供とはいえ、テンプレートによるサイト制作ではなく、ヒアリングした上での一からの手作りとなります。
その代わり、制作時のデザイン案の提案は1パターンのみとなっているため、ヒアリング時に色合いや雰囲気などの要望を伝える工程が非常に重要になってきます。
ビズサイの各プランは以下の通りとなっています。各料金はいずれも税込価格となっています。
| シンプルプラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン | ECプラン |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 | 0円 |
月額料金 | 5,478円 | 8,778円 | 10,978円 | 14,278円 |
年契約料金 | 60,258円 | 96,558円 | 120,758円 | 157,058円 |
最低契約期間 | なし | なし | なし | なし |
ページ数 | 1ページ | 6ページ | 7ページ | 5ページ |
画像配置枚数 | 3枚まで | 7枚まで | 10枚まで | 10枚まで |
プロカメラマン撮影 | ☓ | 札幌近郊のみ対応 | 札幌近郊のみ対応 | 札幌近郊のみ対応 |
月の更新頻度 | なし | 月3箇所、合計1時間以内 | 月3箇所、合計1時間以内 | 月3箇所、合計1時間以内 |
既存サイトのリニューアル | 可能 | 可能 | 可能 | 可能 |
このように、ビズサイは低価格でホームページを持てるサブスク型のサービスです。料金が安い代わりにサイト内の文章の原稿はヒアリング時に打ち合わせながら一緒に決めるなど、自分たちでもある程度作業する必要も発生します。
完全に一任して高品質なサイトを作成したいといったニーズには不向きとも言えるでしょう。
有限会社ビジネススクウェア(CHOSE)
有限会社ビジネススクウェアが運営する「CHOSE(チョウズ)」は、オリジナルデザインのホームページを低価格で作成できるサブスク型サービスです。幅広い対応範囲と豊富なオプション機能が特徴です。
CHOSEの各プランは以下の通りとなっています。各料金はいずれも税込価格となっています。
| シンプル | スタンダード | プレミアム |
初期費用 | 30,000円 | 30,000円 | 30,000円 |
月額料金 | 7,590円 | 10,780円 | 14,080円 |
年契約料金 | 83,490円 | 118,580円 | 154,880円 |
最低契約期間 | なし | なし | なし |
ページ数 | 6ページ | 6ページ | 6ページ |
フォトギャラリー設置 | 5枚まで | 5枚まで | 5枚まで |
プロカメラマン撮影 | ◯ | ◯ | ◯ |
月の更新頻度 | 3回まで | 3回まで | 3回まで |
サイトのリニューアル | 別途見積もり | 別途見積もり | 別途見積もり |
CHOSEでは、いずれのプランでも基本的なサービス内容はほとんど変わらず、新着情報等の更新システムの違いのみとなっています。
また、原稿作成代行1ページあたり16,500円や3案までのロゴデザインセット49,500円などといったオプションサービスが豊富に用意されています。
基本となるプランは一番安いシンプルを選択して月額料金を抑えた上で、オプションサービスの追加によりサイトのクオリティを上げるといった使い方もおすすめできます。
無料でサイトが作成できるサービス4選
サブスク型のサイト制作会社という選択肢以外にも、無料でサイトを作成できるサービスを利用するといった方法も存在します。ここでは、特に注目の4つのサービスを詳しくご紹介します。
Bitfan
Bitfan(ビットファン)は、アーティストやクリエイター、インフルエンサーなどが、ファンとの関係構築に特化したオールインワン型ファンプラットフォームです。無料で公式サイトやファンクラブを作成できる点が最大の特徴です。
Bitfanの機能は多岐にわたり、会員制ファンクラブの運営、グッズ販売やライブチケット販売などのECサービス、ライブ配信、さらにはSNS連携機能まで備わっています。これらの機能を通じて、クリエイターは効果的にファンとのエンゲージメントを深められます。
料金面では、クリエイター側の利用は完全無料です。代わりに、各サービスの利用時に収益の一部をBitfanが手数料として受け取る仕組みになっています。
例えば、ファンクラブ会費の場合、クリエイターへの還元率は決済金額の80%(アプリ決済の場合50%)となっています。EC機能を使用した場合の還元率は95%と非常に高く設定されており、クリエイターにとって有利な条件となっています。
さらに、海外からの決済や通貨にも対応しているため、国内外問わず活動するクリエイターに適しています。またスマートフォンアプリも提供されており、外出先でも簡単に管理や更新ができる使いやすさが魅力です。
Wix
Wixは、世界190カ国で2億人以上が利用する人気の無料ホームページ作成ツールです。直感的な操作で、プログラミングの知識がなくても本格的なウェブサイトを作成できます。
Wixの最大の特徴は、800種類以上のテンプレートと2万点以上の写真・動画素材が用意されていることです。これらを組み合わせることで、多様なデザインのサイトを作成できます。
また、ドラッグ&ドロップでデザイン要素を自由に追加できる「Wixエディタ」や、AIがサイトを自動作成する「Wix ADI」など、ユーザーのスキルに合わせた制作方法を選択できます。
基本機能は無料で利用可能ですが、独自ドメインの使用やeコマース機能の利用には有料プランへの登録が必要です。有料プランは月額1,320円(税込)から提供されており、機能に応じて複数のプランが用意されています。
ただし、完全なオリジナルデザインや高度なカスタマイズには制限があるため、独自性の高いサイトを求める場合は不向きかもしれません。
ジンドゥー
ジンドゥー(Jimdo)は、ドイツ発祥のホームページ作成ツールで、世界中で3,200万以上のサイトが作成されています。直感的な操作性と日本語サポートの充実が特徴です。
ジンドゥーには、「AIビルダー」と「クリエイター」の2種類の作成方法があります。
AIビルダーは質問に答えるだけで短時間でサイトを作成できます。それに対し、クリエイターはより細かいカスタマイズが可能です。ある程度自分で手を動かして作り込みを行いたいのであれば、クリエイターを利用することをおすすめします。
いずれの作成方法ともに、無料プランでもモバイル最適化やお問い合わせフォームなどの基本的な機能が利用でき、ページ数もクリエイターであれば無制限に、AIビルターであれば5ページまでが作成可能です。
有料プランはAIビルターで月額990円(税込)、クリエイターで1,200円(税込)といった低価格から提供されており、有料プランに切り替えることで独自ドメインの利用やサイト表示スピードの向上が見込めます。
また、全国に設置されている「JimdoCafe」では、直接サイト作成の相談ができるなど、手厚いサポート体制も魅力です。スマホアプリにも対応しており、外出先からでも手軽に更新ができます。
ただし、他の無料サービスと同様に、高度なカスタマイズには限界があるため、複雑な機能を求める場合は別のサービスを検討する必要があります。
Crayon
Crayon(クレヨン)は、スマートフォンで簡単にホームページを作成できる日本製のサービスです。「画用紙に絵を描くように誰でも簡単に」をコンセプトに、直感的な操作でサイト制作が可能です。
Crayonの特徴は、スマートフォンだけで全ての操作を行えることです。例えば、ホームページに使用する写真をスマホで撮影し、そのまま公開するといった使い方ができます。
料金プランは、無料で利用できる「フリープラン」、月額1,188円(税込)〜の「ライトプラン」、月額3,190円(税込)の「プロプラン」の3種類があります。フリープランでも3ページまでのサイト作成が可能で、初期費用もかかりません。
また、パソコンでの操作にも対応しているため、スマホとパソコンを使い分けてサイト制作を行うこともできます。さらに、iOS・Android両方のアプリが提供されているため、デバイスを選ばず利用可能です。
ただし、他の無料サービスと同様に、高度なカスタマイズには制限があるため、複雑な機能やデザインを求める場合は別のサービスを検討する必要があります。
まとめ
サブスク型のサイト作成会社は、初期費用を抑えつつ、専門知識がなくても高品質なホームページを作成・運用できる魅力的な選択肢です。特に、資金に限りがある個人事業主やスタートアップ企業にとって有効な手段といえるでしょう。
ただし、長期運用時のコスト増加や自由なカスタマイズの制限といったデメリットもあるため、自社のニーズや予算に合わせて慎重に選択することが重要です。
本記事で紹介した4社のサブスク型サイト作成会社や、無料のサイト作成サービスは、それぞれに特徴があります。自社の目的や規模、予算に合わせて最適なサービスを選ぶことで、より効果的なホームページ制作に繋がるので、是非参考にしてみて下さい。