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2024.09.11更新

【完全無料】ECサイトの作り方 おすすめのサービス9選や開設方法も徹底解説

無料で簡単に始められるECサイトの作り方ガイド。選ぶポイントや注意点も併せて初心者でもわかりやすく解説し、コストをかけず無料でオンラインショップを開設できるサービスを紹介します。

無料でECサイトを開設する方法は?

ECサイトを無料で開設する方法は主に4つあります。モール型ECサイトへの出店、無料のASPの利用、オープンソースの活用、そしてプラグインの利用です。

以下、それぞれの方法の概要やそのメリットを詳しく解説していきます。

モール型ECサイトで開設

モール型ECサイトとは、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどの大手プラットフォームに出店する形式のECサイトです。

モール型ECサイトを利用する最大のメリットは、大手プラットフォームの圧倒的なユーザー数の多さや知名度を活かした集客が期待できる点です。

さらに、初期費用や月額費用が無料のプランも多く提供されており、専門知識がなくても簡単にECサイトを開設できるようになっています。また、決済システムやセキュリティ対策も整っているため、安心して運営に集中できる点も魅力です。

一方で、同じプラットフォーム上での他店との競争が激しく、独自性も出しにくい点には注意が必要です。また、売上に応じた手数料が発生するため、長期的なコストの計算も重要になります。

新規参入者や小規模事業者にとっては、比較的リスクの低い選択肢と言えるでしょう。

無料のASPを利用する

ASPとは、インターネットを通じてECサイト構築に必要なシステムを提供するサービスです。BASEやSTORESなどが代表的で、それらの多くが無料プランを提供しています。

専門知識がなくても、テンプレートを使って簡単にサイトを作成できるのが最大のメリットです。決済システムやセキュリティ対策も標準で備わっているため、面倒な作業を気にせず運営だけに専念できます。

ただし、カスタマイズ性には制限があり、独自性の高いデザインや機能の実装には限界があります。小規模から中規模のECサイト運営者にとって、コストと機能のバランスが取れた選択肢と言えるでしょう。

オープンソースを活用して作成する

オープンソースとは、ソースコードが公開され、無料で利用・改変できるソフトウェアのことです。ECサイトではEC-CUBEやMagentoなどが有名で、モール型やASPと比べて、より高度なカスタマイズが可能です。

初期費用は不要ですが、サイトとして公開するためにはドメインやサーバーの準備などといった技術的な知識が必要です。

メリットは自由度が高く、独自性のあるサイトが作れることです。また、大規模なECサイトにも対応可能で、将来的な拡張性も高いのが特徴です。

ただし、セキュリティ対策や保守は自己責任で行う必要があり、技術力や人的リソースが求められます。中〜大規模の事業者や、独自性の高いECサイトを目指す場合に適しています。

プラグインを利用する

プラグインとは、既存のWebサイトやCMSに機能を追加するソフトウェアです。WordPressなどのCMSに、EC機能を追加する方法が一般的です。WooCommerceやWelcartなどの無料プラグインを使用することで、比較的簡単にECサイトを構築できます。

既存サイトとの統合が容易で、ブログなどのコンテンツマーケティングとの相性も良いのがメリットです。また、WordPressの豊富なテーマやプラグインを活用することで、デザインや機能の幅広いカスタマイズも可能です。

さらに、SEO対策に強いWordPressの特性を活かせるのも大きなメリットと言えるでしょう。

ただし、大規模なECサイトの運営には不向きな場合があり、セキュリティ面での注意も必要です。小規模から中規模のECサイトでかつ、特にコンテンツとECの融合を目指す場合に適しています。

ECサイトを無料で開設できるサービス9選

ECサイトを無料で開設できるサービスは数多く存在しますが、ここでは特に注目の9つのサービスをご紹介します。以下、各サービスの特徴や機能、メリットデメリットなどを詳しく解説していきます。

Bitfan

Bitfan(ビットファン)は、アーティストやクリエイター、インフルエンサーなどが、ファンとの関係構築に特化したオールインワン型のファンプラットフォームサービスです。

ECサイト機能も備えており、ファンコミュニティの構築とグッズ販売を同時に行えるのが特徴です。

最大の魅力は、公式サイト作成、会員機能を備えたファンクラブ運営、ECサービス機能、ライブ配信など、クリエイターに必要な機能が全て網羅されている点です。

これにより、複数のサービスを使い分ける必要がなく、一元的にファンとの関係構築と収益化を行うことができます。

ECサービス面では、物理的な商品販売だけでなく、デジタルコンテンツの販売にも対応しています。音楽、動画、画像データなどのデジタル商品を簡単に販売できる点が特徴的です。

また、予約販売機能や会員限定商品の設定など、エンタメ業界特有のニーズに応える機能が充実しています。

料金面では、運営者は完全に無料で利用できます。代わりに、各サービスを利用した際の収益から手数料が差し引かれる仕組みになっています。

Bitfanはこの還元率が非常に低いのも大きな魅力であり、例えば、ECサービスの場合、商品代金と送料の合計金額の95%が還元されます。

メルカリShops

メルカリShopsは、フリマアプリ「メルカリ」を運営する株式会社メルカリが提供する、無料ECサイト作成サービスです。

最大のメリットは、月間約2,300万人以上のメルカリユーザーに対して商品を販売できることです。メルカリアプリ内でShopsの商品が表示されるため、既存のメルカリユーザーからの集客が期待できます。

また、出店時の審査が比較的緩やかで、最短5分程度で開設できるため、手軽に始められるのも魅力です。

機能面では、タイムセール機能やクーポン機能、商品のCSV一括登録など、ECサイト運営に必要な基本的な機能が無料で利用可能です。さらに、冷蔵・冷凍品の配送にも対応しているため、食品関連の商品を扱う事業者にも適しています。

料金面では、月額固定費が0円で、売れた商品価格から10%の手数料が引かれるシンプルな仕組みになっています。初期費用や月額費用がかからないため、リスクを抑えてECサイトを始められるのが大きなメリットです。

ただし、デメリットとしては、カスタマイズ性が低く、独自ドメインが使用できないため、ブランディングの観点からは制限があります。また、メルカリのプラットフォーム内での販売となるため、独立したECサイトとしての認知度を上げにくい面もあります。

Yahoo!ショッピング

Yahoo!ショッピングは、Yahoo! JAPANが運営する日本最大級のECモールの一つです。個人から大企業まで幅広い出店者に対応し、無料でECサイトを開設できるサービスを提供しています。

最大の特徴は、Yahoo! JAPANの圧倒的な集客力です。日本のインターネットユーザーの多くが利用するYahoo! JAPANのポータルサイトと連携しているため、自然な流入が期待できます。

機能面では、商品管理、受注管理、顧客管理などの基本的なEC機能に加え、ポイント付与システムやクーポン機能など、販促に役立つツールも充実しています。

また、Yahoo!ウォレットを通じた決済システムが標準で利用可能で、購入者にとっても安心して使いやすい環境となっています。

コスト面では、初期費用、月額システム利用料、売上ロイヤリティが無料となっているため、出店のハードルが低いのが特徴です。ただし、商品が売れた際には決済手数料やストアポイント原資、キャンペーン原資などの費用が発生します。

デメリットとしては、多くの競合店舗が存在するため、商品の差別化や価格競争が激しくなる可能性があります。また、Yahoo!ショッピングのブランドが前面に出るため、自社ブランドの確立が難しい面もあります。

BASE

BASEは、BASE株式会社が提供する、誰でも簡単にオンラインショップを開設できるサービスです。2012年のサービス開始以来、その使いやすさと低コストで多くのユーザーに支持されており、個人から中小企業まで幅広く利用されています。

BASEの最大の特徴は、そのシンプルさと使いやすさです。プログラミングやウェブデザインの知識がなくても、直感的な操作でECサイトを構築できます。

豊富なデザインテンプレートが用意されており、商品画像とテキストを入力するだけで、洗練されたデザインのショップページを作成できます。

機能面では、基本的なEC機能はもちろん、SNS連携、クーポン発行、ポイント付与システムなど、販促に役立つ機能も充実しています。クレジットカード、コンビニ決済、銀行振込、後払い決済など、多様な決済方法にも対応しています。

コスト面では、初期費用と月額費用が無料のスタンダードプランが用意されています。商品が売れた際の手数料方式となっており、決済手数料が3.6%(Amazon PayとPayPalのみ4.6%) + 40円、サービス利用料が売上の3%となっています。

有料プランであるグロースプランになると、月額費用が16,580円とそれなりにかかってしまうものの、決済手数料が2.9%、サービス利用料が0円とより低く設定されているので、売上がってきた際に有料プランに切り替えるのもおすすめです。

デメリットとしては、大規模なECサイト運営には機能が不足する可能性があることや、完全なカスタマイズは難しい点が挙げられます。また、独自ドメインを使用する場合は有料プランへの移行が必要となります。

カラーミーショップ

カラーミーショップは、GMOペパボ株式会社が提供する、中小企業や個人事業主向けのECサイト構築サービスです。2005年のサービス開始以来、使いやすさと豊富な機能で多くのユーザーに支持されています。

最大の特徴は、専門知識がなくても本格的なECサイトを構築できる点です。80種類以上のデザインテンプレートが用意されており、ドラッグ&ドロップで簡単にレイアウトを調整できます。また、HTMLやCSSの知識がある場合は、さらに細かいカスタマイズも可能です。

機能面では、商品管理、受注管理、顧客管理などの基本的なEC機能に加え、ポイント付与システム、クーポン発行、定期購入設定など、販促や顧客維持に役立つ機能が充実しています。またWordPressとの連携機能も備わっています。

料金面においては、無料のフリープランが用意されており、登録画像数は1商品につき4枚までなど制限はあるものの、初期費用と月額費用を無料で始めることができます。

有料プランにはレギュラー、ラージ、プレミアムの3つがあり、いずれも30日間の無料トライアルも提供されています。

EC-CUBE

EC-CUBEは、株式会社イーシーキューブが提供しているオープンソースのECサイト構築のCMSです。ダウンロード版であれば無料で利用できるため、発生するコストもドメイン代やサーバー代のみと非常に安く抑えられます。

さらにEC-CUBEはオープンソースという特徴からも分かるように、ソースコードが公開されているため、自由にカスタマイズや機能拡張を行うことができます。

独自のニーズに合わせた細かい調整や、他のシステムとの連携が可能となり、柔軟性の高いECサイトを構築できます。

機能面では、商品管理、受注管理、会員管理などの基本的なEC機能はもちろん、複数商品の一括登録、在庫管理、売上レポート作成など、ECサイト運営に必要な機能が標準で搭載されています。また、管理画面のUIも直感的で使いやすく設計されています。

EC-CUBEの強みの一つは、豊富なプラグインとテーマが利用可能な点です。公式のプラグインストアには、決済連携、配送連携、マーケティング支援など、様々な目的のプラグインが用意されています。

これらを組み合わせることで、高度な機能を持つECサイトを比較的容易に構築することができます。

Magento Open Source

Magento Open Sourceは、Adobeが提供するオープンソースのECプラットフォームです。その高度なカスタマイズ性と拡張性で、世界中の中規模から大規模のEC事業者に広く利用されています。

以前はMagento社が提供していたサービスで、無償版と有償版が存在していましたが、その後Adobeにより買収され、無償版は「Magento Open Source」、有償版は「Adobe Commerce」と名称が変更されました。

Magento Open Sourceの最大の特徴は、その柔軟性と機能の豊富さです。商品管理、在庫管理、顧客管理、マーケティングツールなど、ECサイトに必要なほぼすべての機能を標準で備えています。

また、オープンソースであるため、プラグラミング等の知識を持っていれば独自の機能追加や既存機能のカスタマイズが可能です。

その反面、導入の際にはそれなりの知識が必要です。インストールや初期設定、カスタマイズには専門知識が求められるため、ECサイト運営に人的リソースを割けない場合は扱うのが困難かもしれません。

STORES

STORESは、STORES 株式会社が提供する、簡単にECサイトを開設できるASP型のサービスです。その使いやすさと低コストで、個人から中小企業まで幅広く利用されています。

最大の特徴は、プログラミングやデザインの知識がなくても、直感的な操作で美しいECサイトを作成できる点です。豊富なデザインテンプレートが用意されており、マウス操作だけで簡単に見栄えの良いサイトが作成できます。

機能面では、商品管理、受注管理、顧客管理などの基本的なEC機能に加え、クーポン発行、ポイント付与システム、リピート通販機能など、販促に役立つ機能も充実しています。

また、Instagram販売やFacebookショップとの連携など、SNSマーケティングの機能も強化されています。

決済面では、クレジットカード決済、コンビニ決済、後払い決済など、多様な決済方法に対応しています。さらに、越境ECにも対応しているので、海外向け販売も可能です。

料金プランは、完全無料のフリープランと月額2,980円のベーシックプランがあります。フリープランでは、初期費用・月額費用が0円で、決済手数料が5.5%となっています。無料プランでも商品登録数の制限がない点も特徴です。

WP-OliveCart

WP-OliveCartは、WordPressサイトにEC機能を追加するプラグインです。

既存のWordPressサイトが存在している場合には、このプラグインを導入するだけでECサイトとしての機能を持たせることができるようになります。

WP-OliveCartは、主にショッピングカート機能と商品管理機能で構成されています。商品登録、カート機能、注文管理、支払い設定など、小規模なECサイトの運営に必要な機能が揃っています。

プラグインは無料でダウンロードして使用することができます。WordPressの管理画面から直接操作できるため、既存のWordPressサイトを運営している事業者にとっては導入のハードルが低いのも魅力です。

ただし、WP-OliveCartは比較的シンプルな機能セットを持つプラグインであり、大規模なECサイトや複雑な運用を必要とするビジネスモデルには不向きです。

また、サイト自体の作成はWordPressで行うため、別途WordPressの知識が必須となります。新しく一からECサイトを作成する場合は、他の方法を採用したほうが良いかもしれません。

無料EC作成サービスを選ぶポイント

無料EC作成サービスを選ぶ際は、主に3つのポイントに注目することが重要です。以下、各ポイントについて詳しく解説します。

使い勝手

ECサイトを運営する際、その操作性はいちばん重要なポイントと言えます。特にサイト作成自体の初心者であれば、機能面での優劣よりも操作性を一番重要視してサービスを選んだ方がいいとも言えるでしょう。

初心者でかつ、特にデザイン面や多機能性にこだわりがなければ、BASE、STORES、カラーミーショップなどといったASPの利用をおすすめします。これらのサービスでは、Web制作に関する専門的な知識がない人もマウス操作だけで直感的にサイトの作成が行えます。

ECサイトの立ち上げ段階では、商品選定、価格設定、マーケティングなどといったビジネスの本質的な部分に集中することが何より大切です。

ASPであればその他の煩わしい作業を省略できるので、強いこだわりがないのであれば、使い勝手の良いASPを選ぶことをおすすめします。

機能性

サービスを選ぶ際、機能性もまた重要なポイントです。

前述したように、サイト制作の初心者であれば、機能性よりも使い勝手を重視することをおすすめしましたが、反対にサイト制作自体にある程度慣れている人や、すでにECサイトの運営経験がある人であれば、機能性の面がより重要になるでしょう。

各ASPでは、売上や顧客管理といった分析機能や各種SNSとの連携といった機能も備わっていますが、それらが実際にどの程度まで使えるかは各サービスによっても異なっています。

さらに、無料プランでの利用を検討している人であれば、無料プラン内で使える機能をチェックしておくことも重要です。

機能面だけでいうと、EC-CUBEやMagento Open Sourceといったオープンソースのツールを利用し、それをカスタマイズしていく方法が一番優れています。その反面、必要となる技術力も問われてきますので、もし困難な場合は別の手段を考えることをおすすめします。。

セキュリティ

ECサイトでは顧客の個人情報や決済情報を扱うため、セキュリティは非常に重要です。無料のサービスを選ぶ際も、SSL証明書の提供などの基本的なセキュリティ対策が整っているかのチェックは必須です。

また、定期的なセキュリティアップデートやバックアップ機能の有無、さらに不正アクセス対策や個人情報保護方針なども重要なポイントです。。セキュリティ面で不安がある場合は、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。

無料EC作成サービスを選ぶ際の注意点

無料EC作成サービスは立ち上げ時に魅力的な反面、いくつかの注意点があります。以下、各注意点について詳しく解説します。

無料であっても販売手数料はかかる

無料のEC作成サービスの多くは、初期費用・月額費用ともに無料で提供されていますが、商品が売れた際に販売手数料がかかります。この手数料は通常、売上の数%から10%程度で、サービスによって異なります。

また、購入者が支払った決済方法によっても、手数料が発生する場合があります。

長期的な収益性を考慮した上で、より手数料が低めに設定されている有料プランとどちらが収益性が高いか計算してみることをおすすめします。

デザインなどには制限がある場合が多い

無料のEC作成サービスでは、デザインや機能面で制限がある場合が多いです。多くのサービスは、あらかじめ用意されたテンプレートを使用するため、完全にオリジナルのデザインを実現することが難しい場合があります。

さらに無料プランでは、サービス提供元のロゴや著作権表示を削除できなくなっている場合が多いので、ブランドイメージとしてはマイナス要因に繋がる可能性も考慮しておいた方が良いでしょう。

まとめ

無料でECサイトを開設する方法は、モール型ECサイト、ASP、オープンソース、プラグインの4つが主流です。それぞれに特徴があり、自社のニーズや技術力に応じて選択することが重要となります。

無料サービスを選ぶ際は、使い勝手、機能性、セキュリティの3点を重視しましょう。特に初心者には、使いやすいASPがおすすめです。サイト制作の専門的な知識を必要とせずとも、マウス操作のみで簡単に見栄えの良いサイトが作成できるようになっています。

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