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HOWTO
2025.11.28更新

LANDRとは?基本的な使い方から料金体系、楽曲配信方法まで徹底解説

LANDRとはアーティストの音楽制作ソフトウェアや配信代行、楽曲制作レッスンなどを提供しているオールインワン型のプラットフォームサービスです。本記事では基本的な使い方や配信方法、メリット・デメリットなど詳しくご紹介していきます。

LANDR(ランダー)とは?

LANDRは、カナダを拠点に開発された音楽制作に特化したクリエイティブ・プラットフォームで、作曲からマスタリング、音楽配信まで一気通貫で利用する事ができます。

マスタリング機能に関してはAIを搭載しており、楽曲のスタイルや音の大きさを設定すれば最適な高品質音源を作成してくれます。
また、音楽制作に必要なツールが一つのプラットフォームに集約されており、使いやすいところがポイントです。特に初心者でも直感的に操作できるインターフェースが整っているため、音楽制作の敷居を大きく下げてくれ、これから始めてみたいという方にも取り組みやすい仕様となっています。

今回はそんなLANDRの各種機能について解説していきます。

LANDRの主なサービス

サンプル

LANDRのサンプルの画面

LANDRのサンプルでは300万以上の限定サンプル音源を100%ロイヤリティフリーで利用する事ができます。サンプルは定期的に付与されるサンプルクレジットを利用して音源をダウンロードします。
LANDR内ではSample Pluginというプラグインも提供しており、こちらを活用することによってサンプルをダウンロードしてDAW内にドラッグする事でシームレスに利用することもできます。

プラグイン

LANDRのプラグインの画面

LANDRのプラグインは、楽曲制作する際によりクオリティを引き上げてくれるFXやインストゥルメントなどが55以上を利用することが可能です。
さらにまだ楽曲を作成したことがないという方に向けては、DAWのソフトもこのプラグインサービス内で利用する事ができ、初心者から上級者まで楽しめる仕様となっています。

マスタリング

LANDRのマスタリングの画面

LANDRのマスタリングでは、AIマスタリング機能を利用して直感的に楽曲のスタイルや音圧のレベルのみを伝えれば最適な楽曲に仕上げてくれます。
もし細かくご自身で調整もしたいという方にはLANDR Studioの「Pro」に登録することによってLANDR Mastering Pluginというプラグインを利用する事ができます。登録するプランによって自身で調整できる範囲も異なってくるので音にこだわりたい方はこの点もチェックしてみましょう。

音楽配信

LANDRの音楽配信の画面

LANDRでは音楽配信のサポートも提供しています。通常の配信代行を行っているディストリビューションサービスだと1曲または1アルバム毎に料金を支払って楽曲を配信するという所も多く見受けられますが、LANDRでは定額料金を支払えば無制限に配信を行う事ができ、配信頻度の多いミュージシャンにはとてもお得なサービスとなっています。
さらに配信した楽曲からの収益は手数料など発生せず100%収益を受け取れる所も良心的なポイントです。

オンライン学習

LANDRのオンライン学習の画面

LANDRでは楽曲制作のシステムを提供するだけでなく、音楽を作成、宣伝する方法を学べるオンライン学習コースも設けています。このコースでは世界中の一流の講師達が楽曲の制作方法やミキシングの方法、リリース後に多くのリスナーへリーチする為のプロモーション方法など100を超えるコースを視聴して学ぶことができます。

セッション

LANDRのセッションの画面

LANDRのセッション機能では、リアルタイムで異なる場所のアーティストと楽曲の制作内容をシェアしたり、DAW上から楽曲を再生したりする事ができます。通常別地点でのオンラインミーティングとなると違うアプリなどを併用して利用しなくてはなりませんが、LANDRでは楽曲についての話などを同一サービス内で利用する事ができるのでサービス間の互換性の問題などもありません。
こちらは制限がつきますが無料プランでも試す事ができる為、一度どんな機能か試してみたい方はぜひおすすめです。

LANDRの料金プラン

※横にスクロールできます

プランLANDR Studio
Essentials
LANDR Studio
Standard
LANDR Studio
Pro
音楽配信
配信ベーシック
音楽配信
音楽配信のプロ
Samples ProSessions
Intro
Sessions
Pro
プレミアム音楽コース
プロコース
料金<年間>
7,500円/年
<月間>
1,600円/月
<年間>
6,624円/年
<月間>
2,200円/月
<年間>
10,080円/年
<月間>
2,700円/月
2,500円/年4,900円/年<年間>
4,800円/年
<月間>
900円/月
無料<年間>
4,020円/年
<月間>
900円/月
<年間>
4,020円/年
<月間>
800円/月
MP3書き出しのマスタリング無制限××××××
WAVファイルマスター音源×<年間>
36 WAV/年
<月間>
3 WAV/月
WAVファイルとHDWAV無制限××××××
LANDR Mastering Plugin×StandardPro××××××
無制限音楽配信××××
サンプルクレジット<年間>
1,200/年
<月間>
100/月
<年間>
1,800/年
<月間>
150/月
<年間>
2,400/年
<月間>
200/月
××<年間>
1,200/年
<月間>
100/月
×××
LANDRプラグインバンドル総額67,000円分総額100,500円分総額167,500円分××無料サンプルプラグインとクロマティック利用可能×××
コミュニケーションツールの利用×
(Sessions
Introと併用で利用可)
×
(Sessions
Introと併用で利用可)
×
(Sessions
Introと併用で利用可)
×
(Sessions
Introと併用で利用可)
オンライン学習×××××

LANDRの料金プランには主に2パターンの選び方ができます。

まず1つは「まとめて利用できるプラン」か「個別で利用できるプラン」かです。
LANDRではさまざまな機能が備わっている一方「マスタリングの機能だけ利用したい。」といった個別のニーズにも応えるプランも設けています。もし個別で機能を利用したい場合は個別のプラン、まとめて利用したい方は「LANDR Studioシリーズ」に登録するのがオススメです。

もう1つのパターンは「年間支払い」か「月間支払い」かという点です。一見すると月間プランの方が無難な気もしますが、例えばLANDR StudioのProに関しては月間プランだと月々2,700円支払うところ、なんと年間プランだと10,080円と月々で計算すると1月辺り840円の支払額で済むという破格の金額で契約をすることができます。
1年を通して、楽曲制作や配信を行うというアーティストは是非年間払いで契約をする事をオススメします。

LANDRの使い方ガイド

こちらでは、LANDRの会員登録方法と楽曲配信までのステップをご紹介します。

LANDRの登録方法

まずはLANDR公式サイトから会員登録を行いましょう。

[1] サイト内の「無料で登録」から会員登録ページにアクセス。

[2] 「Google」「Facebook」「Apple」のアカウントと連携して登録するか、メールアドレス、ファーストネーム、パスワードを入力して「続行する」を選択。

[3]「LANDRでご自身がやりたいこと」や「プロフィールの設定」、「制作状況」、「自身の肩書き」、「お気に入りのジャンル」を設定。

[4] LANDRのホーム画面に戻り登録は完了です。

LANDRでマスタリングをする方法

続いて作成した楽曲をマスタリングする方法をご紹介します。
上部のカテゴリから「マスタリング」を選択し、表示されたページでマスタリングしたい楽曲をアップロードします。

上部のカテゴリから「マスタリング」を選択し、「今すぐトラックをアップロード」を選択している画像

アップロードが完了するとライブラリページに楽曲が追加されるので、追加した楽曲の右側にあるマスタリングのアイコンを選択します。

マスタリングのアイコンを選択している画像

するとマスタリングの設定画面に移動します。
マスタリング設定画面では「スタイル」と「音圧」を選択することができます。
原曲との違いは「原曲」と「マスター」の切り替えスイッチで聴き比べることができます。

気に入ったサウンドになったら「マスターを作成する」を選択します。

マスタリングの設定画面

作成したいフォーマットを選択して「続ける」を選択。

フォーマットの設定画面

するとマスタリングがスタートされ、完了するとライブラリの中に追加されます。
これでマスタリングは完了です。

ライブラリにマスタリング音源が追加された画像

LANDRから楽曲を配信する方法

LANDRで実際に楽曲を配信する手順をご説明します。

LANDRのマイページにログインし、上部カテゴリーから「音楽配信」を選択します。
音楽配信のページが表示されたら、「リリースを始める」をクリックします。

「リリースを始める」を選択している画像

楽曲情報画面に移動するので「楽曲を追加」を選択します。

「楽曲を追加」を選択している画像

ライブラリに追加している曲が表示されるので、その中から配信したい楽曲を選択し「追加する」を選択します。

マスタリング済みの楽曲選択と「追加する」を選択している画像

続いてリリースする楽曲の情報を入力していきます。入力が完了したら「次へ」を選択します。

楽曲情報入力画面-1

リリースする楽曲のジャケットを選択します。
画像のサイズやフォーマット以外にも条件があるのでよくお読みになってアップロードをするようにしましょう。
アップロード後に「次へ」を選択します。

楽曲ジャケットの選択画面

最後に配信ストアの選択とリリース公開時期などをセッティングします。
公開時期は「できるだけ早く(通常2-7日以内)」「具体的な日付(14日以降)」が選択できます。
特に指定がない場合は早めのリリースで指定して問題ないと思いますが、プロモーションの関係上、リリース日を指定したい場合は少なくとも14日は必要となる為、早めに情報登録を行う事をオススメします。

配信先の設定画面-1

最後に最終確認をして問題なければ、「送信する」を選択して完了です。

LANDRの商用利用と著作権について

LANDRは多くのサンプリング音源を保有している一方、「これを使っても著作権に引っかかったりしないだろうか?」と心配になるユーザーも少なくないと思います。

LANDRのサンプルパックは基本購入者/契約者は個人及び複数人とのプロジェクトで自由に変更・使用することができます。ただし、リリースされている音源を編集などせずそのままの状態で再販売や配信をする事はできませんので注意しましょう。

LANDRの評判と口コミ

LANDRに対する口コミを集めてみました。

https://twitter.com/takuyah/status/1984783956349501752?s=20
https://twitter.com/Tomato_Soyokaze/status/1989150278113988934?s=20
https://twitter.com/PElfines71321/status/1978766514179199374?s=20
https://twitter.com/skmmtt/status/1931169280273604900?s=20

比較的マスタリングとプラグイン利用ユーザーが多そうです。
使用感はどの方も他社サービスよりも優れているという感想をお持ちでした。

また、LANDRの一部プラグインを利用する目的で登録するユーザーが多いように見受けられますが実際複数の機能をまとめて利用できるプラグインのバンドルを購入しているユーザーも多いようです。

バンドルプランであれば一度の購入で複数のプラグインが永久的に利用できる永続ライセンスを得ることができ、複数のプラグインを作曲で活用したい方にはオススメです。

よくある質問

?

LANDRは完全無料で利用できますか?

LANDRで無料プランが設けているのは「Sessions Intro」のみでそれ以外は有料となっています。ただ有料プランに関しては基本的に3日もしくは7日間の無料トライアルを設けているので、試しに利用してみたい方にはオススメです。

?

DAWとの互換性はどうなっていますか?

LANDRではAbleton LiveやCubase、Logic Proなど主要なDAWとは高い互換性があります。

?

英語が苦手でも使えますか?

基本的にLANDRは日本語対応をしているので問題なく利用できると思いますが、サンプル音源の利用ページなど一部ページは英語表記となっている為、多少の英語の理解は必要かもしれません。

【シーン別】Spliceなど他のサービスとの比較

LANDR以外にも機能が類似するサービスはいくつか存在します。
ここではそんな他社サービスと比較をしていきましょう。

配信代行サービス

※横にスクロールできます

サービス名LANDRBIG UP!Eggs PassTuneCore Japannarasu
料金プラン(税込)<無制限プラン>
配信ベーシック:2,500円/年
音楽配信のプロ:4,900円/年
Studio Essentials:1,600円/月 or 7,500円/年

<リリース毎の支払い>
シングル:600円
アルバム:1,270円
フリー:無料
ベーシック:500円/年〜
無料<無制限プラン>
スターター:4,400円/年
スタンダード:9,900円/年
プロ:23,100円/年

<リリース毎の支払い>
1年間:1,551円/曲 5,225円/2曲以上
配信し放題プラン:110円/月
1回払いきりプラン:2,860円(シングル)5,500円(アルバム)
還元率無制限プラン:100%
リリース毎の支払い:85%
フリー:受領額の70%(ストリーミング)受領額の83%(ダウンロード)
ベーシック:受領額の100%(ストリーミング/ダウンロード)
受領額の80%(ストリーミング/ダウンロード)100%90%

まず音楽配信代行サービスに関しては、LANDRが比較的高めの設定にも感じますが、「無制限のリリース」かつ「還元率が100%」というニーズが希望の場合は一番LANDRがマッチしていると言えるでしょう。

AIマスタリングサービス

※横にスクロールできます

サービス名LANDRWaves Online MasteringeMasteredTuneCore Japan
料金プラン(税込)<定期プラン>
Studio Standard:6,624円/年 or 2,200円/月
Studio Pro:10,080円/年 or 2,700円/月

<永続ライセンス>
LANDR Mastering Plugin PRO:15,025円
<定期プラン>
Standard:71.64ドル/年(年間36クレジット付与)
Pro:169.99ドル/年(無制限)

<買い切りタイプ>
1クレジット(1曲):3.99ドル
5クレジット(5曲):17.45ドル
15クレジット(15曲):44.85ドル
<定期プラン>
月額プラン:39ドル/月
年間プラン(月次払い):19ドル/月
年間プラン(一括払い):156ドル/年
1曲分:660円
36曲分:9,900円
特徴・AIマスタリングが無制限で利用可能。
・3パターンのスタイルと3パターンの音圧を選択した上でマスタリング。
・Studio Proもしくは永続ライセンスを取得するとAIマスタリングとは別に微調整も可能になる。
とAIマスタリングとは別に微調整も可能になる。
・3パターンのスタイルと2パターンのトーンを選択した上でマスタリング。
・3パターンのスタイルと2パターンのトーンを選択した上でマスタリング。
・リファレンスを共有して近しい音質に自動調整可能。
・無料プランでも無制限のプレビューは可能。
・WEB上で
細かい調整が可能
・リファレンスを共有して近しい音質に自動調整可能。
・楽曲単位でのマスタリング
・3パターンのプレビューを聴いて気に入ったものでマスタリング。

定額プランの立ち位置としては平均的な料金設定になっているかなと思います。
ただシンプルなAIマスタリング機能でもリファレンス機能やある程度スタイルや音圧が自身のスタイルに調整できるという点からLANDRの利便性は高いと言えます。

さらにStudio Proか買い切りのLANDR Mastering Plugin PROを購入することによって更に詳細に調整をできる点もお得であると言えます。

サンプル、プラグインサービス

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サービス名LANDRSplice
料金プラン(税込)<定期プラン>
Studio Essentials:7,500円/年 or 1,600円/月*
Studio Standard:6,624円/年 or 2,200円/月*
Studio Pro:10,080円/年 or 2,700円/月*
<定期プラン>
Creator:19.99ドル/月
Creator+:39.99ドル/月
特徴・LANDRプラグインバンドル以外に総額6万円以上の外部プラグインを利用可能。
・300万以上のロイヤリティフリーのサンプル音源が利用可能。
・Spliceオリジナルのプラグインを利用可能。
・有名なトラックメーカーのサンプル音源が利用可能。
・外部プラグインを利用したい場合は、別途月額支払いを行う。
*月額プランの場合はLANDRオリジナルのプラグインのみ利用可能。

それぞれプラグインのみのプランやサンプルのみのプランもありますが、今回は両方が利用できるプランのみに限定して比較してみました。

両サービス共にクレジットが付与されそれを利用して好きなサンプル音源をダウンロードしたり、オリジナルのプラグインを利用する事が可能です。
違いとしてはLANDR Studioを年間プランで契約した場合、総額6万円以上の外部プラグインを使い放題になるという点です。
基本的に外部プラグインを利用する場合は、1サービス毎に支払いをして利用する事が多い中、使い放題というプランはいろんな楽器やエフェクトを使用する音楽制作者にとってはお得でしかありません。

まとめ

ここまでLANDRについて様々な観点から解説してきました。

楽曲の配信代行だけでなく、マスタリング、サンプル音源の利用、プラグインの利用まどオールインワンでアーティストをサポートしてくれる心強いサービスです。これから楽曲制作を始めようとしている方はぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

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