自力でオリジナル曲の再生回数を伸ばすには
「せっかくオリジナル曲を配信したのに再生回数が全然伸びない」と悩むアーティストの方も多いと思います。オリジナル曲を全くの再生回数ゼロから伸ばすのは非常に大変です。
そこで最初に、自力でオリジナル曲の再生回数を伸ばすためのヒントをいくつかご紹介します。
カバー楽曲をアップする
まずは、知名度の高いカバー曲をいくつかYouTubeやTikTokなどSNSにアップすることから始めてみることをおすすめします。
カバー曲は元の楽曲が有名であるほど検索する人も多いため、ご自身のチャンネルやアカウントの訪問者数が増える確率が高くなるでしょう。
カバー曲のクオリティが高ければ、他のオリジナル曲も一緒に聴いてもらえる可能性があります。
ただし、カバー音源をアップする際は以下の2点にご注意ください。
・カバー曲しか再生されず、オリジナル曲が伸びない可能性がある
・元の音源をそのまま流用してはいけない
カバー曲はやはり流入数が多い分、再生回数も増えやすい傾向にあります。しかし、カバー曲ばかりアップしていると、「カバー曲専門アーティスト」としてのイメージが定着してしまい、肝心のオリジナル曲が伸びにくくなってしまいます。
最初のリスナーを獲得するためにカバー曲をいくつか出すのは問題ないと思いますが、ある程度ファンが固定化されてきたらオリジナル曲を中心にアップしていくようにシフトしていくのがおすすめです。
また、「歌ってみた」「弾いてみた」動画などでは、CDなど元の音源をそのまま使用することは著作権法に違反する恐れがあるため控えるようにしましょう。
YouTubeやニコニコ動画など各著作権管理団体と包括利用許諾契約を結んでいるプラットフォームの場合、完全にご自身で演奏・歌唱したカバー曲なら許可を取らなくてもアップすることが可能です。
インパクトのあるMVを制作する
次にオリジナル曲が伸びない際に行うこととして、視聴者に強いインパクトを残せるようなMVを制作してYouTubeなどに投稿するという方法があります。
MVを見たリスナーがTwitterなどSNSにリンクを共有すれば、話題を呼ぶ可能性も秘めており、その曲の再生回数が伸びるだけでなくアーティストとしての知名度も上がるでしょう。
そのため、MVを視聴した人が思わず誰かにシェアしたくなるような、パンチラインのあるMVを制作する事がおすすめです。
ご自身の予算の考慮は必要ですが、発想力次第では低予算でバイラルできるMVを制作することも決して不可能ではありません。
プレイリスト制作者に接触する
影響力のある音楽ブログを運営している人や、サイト規模の大きい音楽メディアなど各音楽配信サービス内のプレイリストで再生回数やフォロワーが多いキュレーターにアプローチして、ご自身のオリジナル曲を掲載してもらえないか交渉するという方法もあります。
たくさんのリスナーが再生するプレイリストにご自身の曲がリストインすれば、その分リスナーの耳にとまるチャンスも増えます。
交渉したからと言って必ずしも掲載してもらえるというわけではありませんが、一度コンタクトを取ってみる価値はあるでしょう。
個人で音楽ブログを運営しているキュレーターなら、サイト内にSNSのアカウントや連絡先メールアドレスを記載している場合も多いので、そちらから連絡をとってみることをおすすめします。
コンタクトを取る際は失礼にならないようにしつつ、ご自身の経歴や実績、オリジナル曲へのリンクなどを添付してアピールしてみましょう。
広告を活用する
オリジナル曲の再生回数を伸ばすその他の方法として、ウェブ広告を活用するという手段があります。
手軽に利用できる広告としては、YouTube広告、Spotifyのフリープランユーザーに表示されるSpotify Ad Studioなどがあります。
広告を出すにあたってはコストがかかりますが、ご自身の活動スタイルに合ったプラットフォームを選択すれば、曲を聴いてくれるポテンシャルのあるリスナーにリーチすることができるため、オリジナル曲の再生回数を伸ばすには有効な手段の一つであると言えます。
レーベルや事務所への応募も1つの手段
「自力では集客をすることが難しい」と感じる場合は、レーベルや音楽事務所に所属するという方法もあります。
レーベルや事務所に所属すればアーティストプロモーション活動を全面的にサポートしてくれるため、ご自身の負担も減り、その分楽曲制作に集中できるというメリットがあります。
ただし、もちろん全てのアーティストが契約できるというわけではなく、所属するためにはオーディションへの通過やデモテープ音源を送ってレコード会社に認めてもらうことが必要です。
オーディションへ応募する
国内のレコード会社や音楽配信配信代行サービスなどが定期的に開催しているオーディションに応募し、審査に通過するとそのレーベルからデビューできるなどのチャンスをゲットすることができます。
随時募集している音楽オーディションとしては、以下のようなものがあります。
・ソニーミュージック オーディション(株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント)
・SPEEDSTAR MUSIC オーディション(株式会社スピードスター・ミュージック)
・トイズファクトリー デモテープ・オーディション(株式会社トイズファクトリー)
・EMI Records Japan オーディション(ユニバーサルミュージック合同会社)
・日本コロンビア 通年デモオーディション(日本コロムビア株式会社)
オーディションによっては随時募集ではなく開催期間が設けられているものもあります。
チャレンジしてみたいという方は、開催中のオーディションについてSNSなどを利用してこまめにチェックしてみることをおすすめします。
また、エントリー方法、応募資格などは主催者により異なるため、応募する前にあらかじめ募集要項を確認しておきましょう。
おすすめのプロジェクト
こちらでは人気の音楽配信代行サービス、音楽制作プロダクションなどが行っている新人アーティスト発掘プロジェクトをいくつかご紹介します。
early Discovery
株式会社ポニーキャニオンが提供するearly ReflectionというPR型ディストリビューションサービスでは、ヨルシカやNulbarichなどが所属するレインボーエンタテインメントとの合同企画として「early Discovery」という新人発掘オーディションを実施しています。
応募された楽曲は全てポニーキャニオンとレインボーエンタテインメントのスタッフが聴いて審査を行い、選出されるとearly Reflectionから各音楽配信サービスへオリジナル曲をデジタルリリースすることが可能です。
また、選ばれたアーティストの中からさらに特別賞として「early Discovery賞」と「Spincoaster賞」、「年間最優秀賞」が授与されます。
「early Discovery賞」ではearly Reflection公式サイト、公式SNSを通じたプロモーションサポートなど、「Spincoaster賞」ではSpincoasterでのインタビュー記事の掲載、公式プレイリスト「Spotify Monday Spin」への選曲、「年間最優秀賞」では賞金50万円贈呈などの特典を受けることができます。
early Discoveryの詳細が気になる方は、early Reflectionでチェックしてみましょう。
Canvas
音楽制作プロダクション・レーベルのオフィスオーガスタでは、<Canvas>という新人発掘・開発プロジェクトを実施しています。
Canvas公式サイトでは、随時デモ音源によるエントリーを受け付けており、選考に通過するとイベント出演や楽曲制作のサポートなどを受けることができます。
GIANT LEAP
エイベックス・エンタテインメント株式会社が運営する音楽配信代行サービスのBIG UP!では、アーティストが大きな飛躍を遂げるための最初の1歩を支援するというコンセプトのもと、<GIANT LEAP>という新人発掘プロジェクトを実施しています。
毎週選ばれた楽曲はJ-WAVEやFM802といった大手ラジオ局でオンエアされるという特典付きです。
さらに、GRAND PRIZEとしてGIANT LEAPレーベルから音源リリースのチャンスもゲットでき、ライブ出演やレコーディングといった音楽活動のサポートもあります。
GIANT LEAPにエントリーする方法は、BIG UP!を通してオリジナル曲を配信し応募するだけです。
BIG UP!公式サイトのエントリー資格を確認して、条件を満たしている方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
オリジナル曲の再生回数が伸びないと感じる際は、自力で地道に集客していくか、レーベルや音楽プロダクションに所属してサポートしてもらい、ファンを少しずつ増やしていきましょう。
自力でファンを獲得していくには、まずはYouTubeなどにカバー曲からアップしてアーティストとしての知名度を徐々に高めていく、話題を呼ぶようなインパクトのあるMVを制作して公開する、リスナーの多いプレイリストに掲載してもらうよう依頼する、ウェブ広告を活用するなどの方法があります。
レーベルや音楽プロダクションに所属するためには、定期的に開催されているオーディションに応募したり、デモテープ音源を送って選考に通過することが必要です。
しかし、レーベルと契約した方が自力で集客するよりも早くたくさんのリスナーにリーチすることが可能ですので、ぜひ一度挑戦してみてはいかがでしょうか。