OGSさん思い出の1曲「Mr.Children/Another Story」|Music Episode #008

Music Episode

文: スギタヨウヘイ  写:スギタヨウヘイ 

誰もが持っている思い出の一曲についてインタビューする『Music Episode』。8回目は美容師として働きながらイベントオーガナイズ・DJとしても活動するOGS(オグス)さん。彼の思い出の曲「Mr.Children/Another Story」についてお話を伺いました。

過去の遠距離恋愛と歌詞がリンクする1曲

ー思い出の一曲を教えてください。

Mr.Childrenの「Another Story」です。

ーどんなエピソードがあるか教えてもらえますか?

7年前の話になりますが、僕は静岡県の浜松市に住んでいて、美容師の専門学校に通っていました。当時、高校から付き合っていた彼女がいたのですが、就職を機に遠距離恋愛が続いていたんです。

僕は名古屋の美容室に就職して2年ほど働いていたのですが、「20代でしかできないことにチャレンジしたい」と思うようになり、上京を決意しました。

その間彼女はずっと浜松にいたのですが、何度か同棲を考えましたし、お互いの両親に挨拶もしました。でも、時間が経つにつれて一緒にいる時間が減って、気持ちがすれ違うようになってしまいました。

彼女に会うために浜松に帰る深夜バスの中で聴いていたのがこの曲で、当時の自分の状況と歌詞を重ね合わせて感情移入していましたね。

ーなぜその曲を聴いていたんですか?

彼女のお気に入りでよく一緒に聞いていたので、2人にとって思い出の曲なんです。

「歌詞の通りにならないように」と考えていたのですが、上京後は仕事が忙しく、自分に余裕がなくなってしまって、彼女としっかり向き合ってあげられませんでした。結局彼女から別れを切り出されてしまい、強引にでも拒否すればよかったのに、「ごめんね」としか言えなかったんです。

曲の歌詞に「ごめんねって言葉 君は聞き飽きてるんじゃないかなぁ?どんな風に言えば 優しい君は戻ってくるかなぁ?」という部分があるのですが、まるで自分のことを歌っているように感じれられて、かなり辛かったですね。

ー話を聞いているだけで涙が出そうです。今彼女に伝えたいことはありますか?

こんな自分と付き合ってくれてありがとう。大切な思い出がたくさんできたし、学ぶことも多かった。当時の経験があったからこそ、今、家族や友人達を大切にできていると思います。

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