怒りも覆う愛を歌うMAA

Review

文: DIGLE編集部  編:Kou Ishimaru 

BIG UP! ユーザーの中から、今聴きたいアーティストをピックアップ!今回はMAAをご紹介します。

原動力が愛ならば

目や耳を疑うようなこと、悲しみや憎しみの連鎖、無理解と不寛容に踏みつけられる心。
世界と繋がることが容易くなったからこそ、私たちは傷つくことが増えたのかもしれないし、反対に、誰かと手を取り合うことの喜びを感じることもできるのかもしれない。
「愛のために戦う」。それを高らかに歌い上げる『FIGHT for LOVE』を聞くとき奮い立つ気持ちは、悔しさも嬉しさもすべて飲み込んで強く揺れる。

作詞、作曲はもちろん、アートワーク、MVなどクリエイティブ全般をセルフプロデュースによって手掛けるマルチなシンガーソングライター・MAA。
初リリースとなる1stシングル『FIGHT for LOVE』は、洋楽から影響を受けたサウンドと滑らかに行き来する英語/日本語によるリリック、そしてダークかつポップさも残した世界観がまさに彼女の在り方を示している一曲だ。
Z世代として生まれ、激流のように過ぎていく時代を眺めてきたからこそ紡がれる言葉からは、嘘のない質量が感じられる。
サビで繰り返される“for love for love for love.…”というフレーズは、キャッチーでありながら強い願いが込められており、一度聞けば耳から離れなくなるだろう。

未来を生きる私たちは戦わなければならないし、戦うのなら愛のためがいい。
Z世代のムードを背負って立つMAAの歌から、言葉から、クリエイティブから、時代が動くことを願っている。


MAA

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